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2011年02月11日
陳氏の活動は世界的な評価を受け、2006年には米誌タイムの「世界を形作る100人」に選出され、2007年にはアジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞。中国を代表する人権活動家として知られている。2010年末、陳氏は刑期を終えたが、24時間監視が続く自宅監禁状態が続いていた。
今年2月、陳氏の自宅で撮影されたビデオが、在米人権組織・対華援助協会を通じて、動画共有サイトYoutubeで公開された。外から陳氏の自宅をのぞく監視員の姿が生々しく映し出されている。
中国人権ニュースサイト・維権網によると、8日、陳氏は警官に暴行され負傷したという。また10日には自宅から連れ去られ、行方不明となっていると伝えられた。人権問題に関心の高い中国ツイッターユーザーの間では、陳氏を「関注」(注目)するよう呼びかける声が広がっている。
「関注」は近年、中国のネットで広く使用されるようになった言葉。行政や司法による解決が期待できない中、せめて多くの人が注目することで、事件が闇から闇に葬り去られないようにしたいという意味が込められている。