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仕事は催促されてからとりかかれ!ロシア式仕事術―ロシア駐在日記

2011年02月16日

催促されなければ仕事をしないロシア人


Zoning at the office / sfllaw
※image

「『あの件どうなった?』とロシア人たちに何回も催促しないと何事も進まないな。ここの人たちは、聞かれなければ何もしなくていいと思っているみたいだね」とある日、日本人の上司がつぶやきました。

その直後に読んだ本の中にまさにこの言葉を裏付けるような話がありましたので、ここでご紹介します。

著者はイリーナ・ハカマダ氏です。お父さんは日本人ですが、本人はロシアの生まれ育ちで日本語が話せないそうです。ハカマダ氏は2004年にロシア大統領選挙にも出馬しているし、ノーベル賞にもノミネートされたことがありますので、ロシア全国でとても有名な人です。現在は、政治の世界を退いて執筆業や講演会などの活動に専念しています。

*当記事は2010年12月25日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。

本の中でハカマダ氏が政治の世界にいた頃のエピソードが紹介されています。あるポストに就任して最初の頃、首相や副首相などから与えられる課題の量があまりにも多くて抱えきれないぐらいだったそうです。そのとき、困っている彼女に経験豊富な官僚の先輩がとても有益なアドバイスをしてくれたそうです。

課題を与えられたら、その(課題の内容が書かれている)紙を机の一番下の引出しに入れておきなさい。

もう一回その仕事を頼まれて初めてとりかかればいい。

「あの件どうなった?」という電話が3回かかってきたら大至急結果を出す。


上記のアドバイスに従ってみたら、仕事が8割も減ってラクになったとハカマダ氏は振り返っています。ハカマダ氏はあくまでも国家機関での仕事について書いているけれども、どうも官僚だけじゃなくて、多くのマネージャーたちも同じことを考えているようです。

つまり、

「本当に大事な仕事だったら、催促されるはずだ」。

ということは、今日の結論は下記の通りです。

ロシア人の従業員に確実にしてもらいたい仕事があれば、コマメに催促すべし。

*当記事は2010年12月25日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


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