• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

北京の五つ星映画館にいってきた=ゴージャス設備と変動値段制にびっくり

2011年02月17日

北京で映画を見てきました。映画館のシステムとか観客の行動とか、日本と少し違うところもあって面白かったのでご紹介します。

20110217_green_hornet

今回出かけたのは北京市の繁華街・西単のデパート・大悦城10階に位置する首都電影館。1937年開業の歴史ある映画館ですが、名前だけ受け継いだだけで施設自体は2008年のオープンと施設も設備もぴかぴか。15スクリーンを擁する巨大シネコンのゴージャスさにびっくりです。

いや、中国で映画を見るのは別に初めてではないのですが、どちらかというと体育館のようなところでみんなでコートを着込んで震えながら見るとか、会議室のような部屋で海賊版DVDをプロジェクターで流しているだけの映画館とかに行く機会が多かったので……。五つ星映画館(星の付け方の基準はよくわかっていませんが)は初めてのような気がします。


で、映画のチケットを買うわけですが、ちょっと面白かったのが同じ映画でも時間帯によってチケットの値段が全然違うこと。午前中は35元(約438円)、午後65元(約810円)、夜120元(約1500円)とかいう感じで、びっくりするほど極端な差です。

なんか納得がいかないような気がしたのですが、確かに平日午前中に映画を見ようという人はそんなに多くないわけで。需要に応じて値段を変えるというのはありかもしれません。ただバレンタインデーとかクリスマスとか、デート需要がマックスに高まった日の値段がどこまで高まるのかとか考えると、お財布を空にする男性諸君のことを思って胸が痛くなったり。

で、ようやくチケットを購入。中国映画を見る気まんまんだったのですが、ハリウッド映画の「グリーンホーネット」にしちゃいました。我らがアジアンスター、イニシャルD主演のジェイ・チョウ(周傑倫)が出ていたから、ではなく、3Dだったから。アバターを見逃したので、なぜか中国で初の3D体験をすることに。




映画の概要ですが、以下の通り。

ロサンゼルスの新聞社の社長の息子・ブリットは父が蜂に刺されショック死したことがきっかけに急遽、社長の座についた。社長になったことでブリットはそれまでの放蕩ぶりを反省して正義感に目覚め、「ロスから悪党を消す」ことを誓う。ブリットは父の運転手をしていたアジア人・カトーとペアを組み、「発明家」でもあるカトーが開発したスーパーマシン「ブラック・ビューティー」を愛車に、緑の仮面で素顔を隠す「グリーン・ホーネット」として悪党たちに挑む。ウィキペディア日本語版「グリーン・ホーネット(映画)

まあ、普通の映画評は他のサイトを見ていただくとして、一応簡単に感想を述べておくと、主役ブリットが金持ちのぼんぼんという以外は何一つ取り柄のないダメ人間。なのに自尊心と妄想力だけは人一倍。成功者であり人格者である父との違いに悩み恨んでいたのが、酔狂で始めた「グリーン・ホーネット」の活動を通じて死んだ父との和解を果たす……という筋道がちゃんと通っていたのが良かったのではないか、と。話も絵もギャグもスピード感があって飽きさせなかったし。

気になったのがジェイ・チョウ演じるカトー(カトーなのに上海生まれの純中国人……)の物語。カンフーとメカニックの天才でありかつイケメンという完璧超人ですが、天涯孤独の身でブリッドの父にも、そしてブリッドにも認められることがなかったという「承認に飢えた若者」というストーリーを持っています。途中、自暴自棄的に悪の道に走りかけるのですが、ブリッドとわかり合うことで正道に回帰するというシーンがあるのですが、なんでわかり合えたのかいまいちよくわからず。私の中国語力不足なのか、映画の書き込み不足なのか。

それから3Dがあんまり効果的に使えていないのが残念。冒頭の爆発シーンとかで燃えているかけらが手前側に飛んできたなぁとかそんな程度で。正直3Dじゃなくてもそんなに印象変わらないんじゃねと思ったり。

あ、あともう一つ。キャメロン・ディアスの目尻のしわもえらく気になりました。「36歳だって?!全然そうは見えないよ。いいとこ31歳ぐらいだと思っていたよ」と言われるシーンがあるのですが、笑うところなのかと疑ったり。

映画館もいい感じで笑いに包まれて、みなさん受けていた感じ。最初に場内に笑いが広がったのは

カトー「僕は上海生まれなんだ。上海って知ってる?」


ブリッド「ああ。日本は大好きだ」

というやりとり。ブリッドのばかさを表すところなんでしょうが、もし中国人受けを狙ってのセリフだとしたら大当たりですね。

映画の最後。エンディングが流れ始めると同時に席を立つ観客たち。おいおい最後まで見ようよ。しかも流れている曲はジェイ・チョウの名曲「双截棍」(ヌンチャク)じゃないですか。帰るのもったいないじゃん!と思ったのですが、まあ、これもまた習慣の違いでしょうか。



forrow me on twitter


トップページへ


The Green Hornet - 12 Inch Action Figure (Set of 2)
メズコ (2011-03-26)
売り上げランキング: 246581





 コメント一覧 (3)

    • 1. マネ
    • 2011年02月17日 23:09
    • 最後まで見ないは中国人の理解できず習慣です。
      映画でも、舞台でも。
      私見た限り、最後まで残ったのは映画祭の「ドロロ」とトランスフォーマー1の初日だけだ。
    • 2. kenya
    • 2011年02月17日 23:27

    • >マネさん

      場所や客層にもよりますけど、日本でも帰る人は帰りますね。一足でも早く帰りたくなるような映画も多々ありますし(笑)。「どろろ」が・・・?意外です(笑)。
    • 3. マネ
    • 2011年02月18日 02:23
    • スタッフロールからMr.Childrenの名が出てくると待っていたから、たぶん。

コメント欄を開く

ページのトップへ