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天才あらわる?24歳女子が大学の副院長に=「抜擢事件」でネット炎上

2011年02月19日

2011年2月14日、「1986年生まれの大学副院長・王聖淇を訪ねて=あなたの父親は本当に王陽というの?」と題したネット掲示板の書き込みが登場。注目を集めている。18日、南方都市報が伝えた

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鳳凰網の報道。

遼寧石油化工大学国際教育学院は2010年7月9日、王聖淇氏を副院長に任命した(学院とは英語でいうカレッジ、単科大学に相当。中国では学部よりも大きな権限を与えられた部局のことが多い。国際教育学部から国際教育学院に昇格、といった具合)。1986年生まれ、わずか24歳の女性にとってはありえない出世だ。修士号を取得しており、2008年より仕事を始めたと履歴は紹介されているが、22歳の時点で修士号を飛び級で取得、すぐに教員になった計算となる。

どんな裏事情が?!と気になるところだが、ネット掲示板の書き込みによれば、王聖淇氏の父親は元撫順市市長、現鞍山市市長の王陽氏だという。


私は普通の女の子♪本人の弁解

「提抜門」(抜擢事件)と名付けられたこの事件への注目が高まる中、18日付鳳凰網は王聖淇氏本人がネットに書いた文章を転載した。

「私は普通の女の子」と題したその文章で、王氏は父親は確かに市長であり、自分は「官二代」(高級官僚の子女)と認めた。だが、副院長の座についたのは 「自分に厳しく、積極的に勉強し、どんな仕事にも真剣に取り組んできたから。平均で毎日3時間も残業していることを同僚は知っている。また余暇を利用して 勉強を重ね、英国の大学で修士号を取得した」からと主張。ネットの誹謗中傷にはもう困り果てていると苦境を訴えている。

この文章が本当に本人が書いたものなのか、怪しいようにも思うのだが、信じるとすれば、どうやら大学を卒業後、すぐに大学教員の座に就職。在職中に英国で修士号を取得。学位を取得するやいなや副院長に昇格したということらしい。


「学卒ですぐに教員に就職?!」ネットは再び炎上

文章はたちまちネット掲示板に転載され、以前以上に厳しい批判を浴びせられている。曰く

「ついに官二代だと認めたな」
「市長の娘じゃなきゃ、学卒で大学教員になれるかよ」
「同級生と比べて、君はそんなに優秀だったのかね」
「本当に自分が優秀だから出世したとでも思っているのか?」
「5000年の世襲皇帝文明の古き国。政治体制を変えるのは難しい」

とまあ激しいバッシング。火に油を注ぎまくった状態だ。

普通の教員ならば、就職と同時に英国に留学なぞ許されないはず。もはや言い逃れはできないように思うのだが。昨年の李剛事件が象徴的だが、中国の一般ピー プルは官二代がなんの苦労もせずにぬくぬくと生きていることに対して、不公平すぎると怒り心頭状態(李剛事件については過去記事「「ネットの声」は勝利したのか?中国ネット界を震撼させた「李剛事件」に判決」を参照)。

「抜擢事件」もたんなる親バカ官僚とバカ娘がやらかした事件というだけではなく、官僚の腐敗、社会の不公正が深化している象徴として記憶されることになるだろう。
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