中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年02月25日
2011年2月、中国メディアは、山東省済寧市の「馬上就辦弁公室」(略称:馬上弁)について報道。注目を集め待ています。日本語訳すると、まんま「すぐやる課」。済寧市政府の各部局、各地区に100以上も設置されたそうで。
百度百科によると、提唱者は孫守剛・元市委書記(現在は山東省委常務委員に昇任)。市政府内をこっそり見回りしたところ、サボり公務員ばかり。ビデオを見ている、ゲームを遊んでいる、株取引に夢中、昼飯は公費で酒飲みまくり、全員が遊びにでかけてもぬけの空になっていたオフィスも。
で、「どげんかせんといかん」とすぐに行政手続きを完了させる中国版「すぐやる課」を設立したとのこと。松戸市のすぐやる課は、スズメバチの巣の駆除、どぶの掃除など住民サービスをただちに行う部署ですが(参考リンク)、中国版「すぐやる課」はいったいどんな業務をしているのかは結構ナゾ。百度百科には「企業が政府と交渉を求めても、交渉が行われるまで従来は98日かかっていたのが、15日に短縮された」というコメントが紹介されていますが。ともかくありとあらゆる部局に併設されただけに、「なんでもすぐやれ」というシンボリックな意味しかないのかもしれません。
さてさて、「馬上弁(すぐやる課)」という奇妙な名称が注目を集めるきっかけとなったのですが、その評価は賛否両論。ええことやないかという声もあれば、いやいやいや、たんなるパフォーマンスでしょと批判する声も。たんなる官僚の業績作りで終わらせないためにも、ここは一発、日本のすぐやる課40年の経験をお伝えしてはいかがでしょうか。