中国マイクロブログ利用ユーザー調査レポート - 後編前編に続いて、「
中国微博元年市场白皮书(中国マイクロブログ元年市場白書)」を元にユーザー調査レポートを紹介します。
前回同様、
新浪微博のユーザーが対象で2010年8月時点のデータになっています。
以降「5. ~ 7.」の3項目は年代別になっていて、
90后(90年代以降の生まれ)、
80后(80年代生まれ)、70后(70年代生まれ)に分かれています。
5. 年代別人気コンテンツ
まず、どんなコンテンツに興味があるか、という質問です。年代別にそれぞれトップ3を見てみましょう。
*当記事は1月10日付ブログ「中国マイクロブログ(微博)雑記」の許可を得て転載したものです。
【90后】
1位 (他のユーザーの)心理状況、状態 54.7%
2位 娯楽、ゴシップ、ホットなニュース 45.7%
3位 有名人の動向 40.1%
【80后】
1位 (他のユーザーの)心理状況、状態 44.1%
2位 娯楽、ゴシップ、ホットなニュース 40.8%
3位 経済ニュース/情報 33.9%
【70后】
1位 (他のユーザーの)心理状況、状態 38.6%
2位 経済ニュース/情報 38.0%
3位 娯楽、ゴシップ、ホットなニュース 25.9%
どの年代もトップは心理状況や状態になってますが、年代が上がるごとにその比率は下がってます。また、90后で3位にランクされている「有名人の動向」は80后で4位(30.9%)、70后で7位(18.8%)とランクを下げています。
その代わりに80后、70后では「経済ニュース/情報」だけでなく、「不動産情報(房产信息)」や「季節ごとの健康情報(时令健康信息)」なども世代それぞれの項目と比較して割合が高くなっています。
中国マーケットを語る上で90后はまた別人種、などとよく言われますがマイクロブログにおいても好みは”娯楽系”に偏る傾向があるようですね(^^;
6. 年代別マイクロブログの機能利用状況
こちらは「よく使う機能は何か?」を聞いた年代別データです。
【90后】
1位 モバイルでのアクセス 43.5%
2位 転送(Twitterでいう公式/非公式RTに該当) 40.9%
3位 お気に入り 39.2%
興味があるかもしれないユーザー(推薦) 39.2%
【80后】
1位 転送(Twitterでいう公式/非公式RTに該当) 42.6%
2位 モバイルでのアクセス 37.3%
3位 興味があるかもしれないユーザー(推薦) 33.8%
【70后】
1位 転送(Twitterでいう公式/非公式RTに該当) 32.6%
2位 お気に入り 29.8%
3位 興味があるかもしれないユーザー(推薦) 26.2%
ランクインしている機能は年代別に大差はないですが、ランクは微妙に入れ替わっています。
また、「タグ(标签)」や「各種マイクロブログ内ランキング(各类微博排行榜)」は各世代あまり人気がないですね。中国の各種マイクロブログにあり現在は人気があがってる、ランダムに様々なユーザーのTLを表示する「
随便看看」はこの時点では”そこそこ”の人気だったようですね(^^
7. 年代別今後欲しい機能
こちらは「今後欲しい機能は?」を聞いた年代別データです。
【90后】
1位 音楽 61.2%
2位 動画 44.8%
3位 電子メール 43.1%
【80后】
1位 電子メール 48.8%
2位 音楽 45.8%
3位 ネットショッピング 36.1%
【70后】
1位 電子メール 60.4%
2位 ネットショッピング 37.8%
3位 音楽 37.0%
90后の1位「音楽」と70后の「電子メール」が要望で突出してます。ここでも90后は娯楽系を望んでいる、という傾向が見て取れると思います。
”5. ~ 7.”の項目を通して言えることですが、80后、70后はマイクロブログに実用性を求め、90后は娯楽、楽しさを求める傾向があるようですね。
さて、最後にマイクロブログユーザーのモバイル端末利用状況です。
同調査レポートが取られた2010年8月末時点ではPCユーザーが63.4%、モバイルユーザーが36.6%で北京、上海、海外ユーザーなどはPCユーザーの率が高かく、広東、福建、河南などの地域はモバイルユーザー率が高かったとのことです。
そして、下図はモバイルユーザーのOS別比率です。
2010年8月時点では
Symbian(S60)のユーザーシェアも高かったですし、これは当然の結果かもしれません。ただし、以降
iPhone 4が発売されたり、
Android端末の人気が急上昇しているので、今後を含め変っていくのかもしれません。

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