中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
AOTでは、再三に渡って審査官へは要請しているものの、改善されず、また管轄がAOTではなくタイ警察であるために強く言えないという事で、AOTが政府に泣きつくという形でやっと改善策が発表されました。
それは今日3月1日から審査官を現在の110人から160人に増員するというもの。これで少しは状況が改善されるかもしれませんが、係官の職務態度を改めさせるという改善策は、どうやら頭には無い様です。タイらしいですね。
選挙用のばらまき政策に非難集まる
そして次のニュースはアピシット首相が定例放送の中で発表した今後の政策発表に、タイ工業連盟(FTI)等から大反発が起きているというニュースを。
※マティチョン紙の報道。
アピシット首相が発表した今後の政権政策は主に、
(1)2年以内の最低賃金25%引き上げ
(2)大学生25万人への奨学金支給
(3)農家25万世帯への国有地貸与
と言ったものですが、この(1)番が大問題。
実はタイ国内の最低賃金はこの1月に引き上げられたばかり。各界からは完全に選挙のためのばらまきキャンペーンに過ぎないと非難の声が上がっており、タクシン政権時より悪質(コンケン大学サムパン氏)だとか....。
もしこの発表により国民が好反応を示せば早期の総選挙、もしそうでなければ総選挙を先のばしにするつもりなのでしょうね。
無免許17歳少女、無罪を主張
そして最後に過去ニュースの続報を。昨年暮れに無免許運転の17歳の少女が高速上で引き起した9名死亡事故。(参照リンク「「無免許16歳少女は王族の遠縁=高速8人死亡事故」―タイ・ニュース※年齢、死亡者数はその後改訂。)
この少女の裁判が開始される事となりました。 タイでは日本よりも少年法が甘く、少年の起こした事件が無罪になる可能性が高い国ですが、検察側は立件できるとして裁判に持ち込む事になりました。
※BangkokPost紙の報道。
ちなみに少女側の弁護士は、無免許運転については認めているものの、少女の運転する車と横転したワゴンは接触していないとして無罪を主張しているようです。
事故直後の少女側の主張とは大分違いますが、弁護士の仕事としては無罪主張もおかしくはありません。少女は現在保護士の元で自宅観察となっていますが、検察がどこまでがんばれるのか。注目ですね。
*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。