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カンニングも浮気調査も楽勝です=百花繚乱の中国隠しカメラの世界

2011年03月01日

先日の記事「日本のカンニング対策はぬるすぎるっ!電子戦さながらの中国試験最前線をご紹介」が結構受けたので、二匹目のドジョウを狙い(?)、今度は中国製隠しカメラの世界をご紹介。

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隠しカメラ製造企業ウェブサイトより。ティッシュ箱型隠しカメラ。撮影をオンオフするための無線リモコンもセット。


銭雲会事件で注目された腕時計型隠しカメラ

昨年、中国を騒がせた銭雲会事件(参照リンク:「銭雲会の死を巡る謎」、ブログ「壺齋閑話」)。地方政府の土地強制収用に反対していた村長・銭雲会氏の死を当局は交通事故と発表しましたが、実際は政府が雇ったチンピラによる殺人事件だったのではとの見方も浮上し、ネット民の注目を集める大事件となりました。


重要な証拠として注目されたのが、銭氏がつけていた腕時計です。実は隠しカメラを内蔵しており、事故の直前までの映像が残されていました。当局が公開した映像は事故死説を裏付けるものでしたが、動画は捏造されたものではとの疑惑も浮上するなど、いまだに事件は謎に包まれたままです。

さて、銭雲会事件については今回は触れないとして、気になるのは「腕時計型隠しカメラってそんなに簡単に買えるものなの?」という点ではないでしょうか。それが簡単に買えちゃうんです!「手表 针孔摄像机」(腕時計、ピンホールカメラ)とかでググるとどっさり。


隠しカメラあれこれ

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隠しカメラ製造企業ウェブサイトより。腕時計型。


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隠しカメラ製造企業ウェブサイトより。時計型。

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隠しカメラ製造企業ウェブサイトより。MP3プレイヤー型。


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隠しカメラ製造企業ウェブサイトより。ライター型。


隠しカメラってそんなに必要なの?!

とまあ、いろんな種類のカメラを、山ほどの中小企業が作っています。お値段もだいたい1万円以下とお手ごろの価格。ピンホールカメラのコアパーツを問屋から買ってきて、おもいおもいの製品に仕込んで完成という感じでしょうか。ちなみに日本のデジモノショップ、輸入ショップでも結構売っています。安いのはだいたい中国からの輸入品でしょう。

なんでこんなに需要あるの?!というのが気になるところですが、2011年2月18日付新聞晨報に「上海ピンホールカメラ市場は大人気=小店舗でも10種類以上を販売」という記事が。今年の復旦大学の「自主招生」(大学独自学生募集)試験では、試験の翌日には問題用紙の画像がネットにアップされていたとのことで、おそらくは隠しカメラを使用したとのこと。で、上海のデジモノショップにはライター型、腕時計型、コンセント型などさまざまな隠しカメラが販売されていたと報じています。

隠しカメラの登場は決して最近のことではありませんが、かつては重く高かったカメラが、今では軽く安くなりお手軽に購入できるようになったと歴史的変化がポイント。安いものならば300元(約3600円)程度で買えてしまうほど。それでも出荷価格は60元(約720円)以下なのでお店はぼろもうけなんだとか。

利用者の多くは調査会社、借金の取り立て人などが多いものの、他にも不倫や遺産争い、訴訟などを抱えている人もいるそうで。もちろんカンニング用に購入する人もいるそうですが、撮影した画像をテスト時間中に外に持ち出して正解を教えてもらう必要があるわけで、そう簡単にはいかないと思いますが。

むしろ気になるのは普通の隠し撮り。おうちの中にティッシュ箱型隠しカメラなんかあっても絶対に気づかないですもん。もしそこでハニートラップなんか仕掛けられようものなら……。言い逃れようもない証拠の一丁あがりですね。

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