カンフーサッカー炸裂しまくり!!!あわわ、心配していたとおりの大荒れに。となったのが、3月2日に行われたサッカー・アジアチャンピオンズリーグの上海申花対鹿島アントラーズの一戦。
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網易の報道。
鹿島、上海申花の“カンフーサッカー”にドロー…ACL(スポーツ報知)
肘打ち、跳び蹴りという悪質ファウルの応酬に主力が次々とダウンした。「相手は足首を狙ってくる。レフェリーはファウルを取らない。全然ダメだった」。興梠は声を落とした。前半38分、相手に背後から危険なタックルを受けた。右足首を押さえながら悶絶(もんぜつ)。シュート0本で後半43分の交代時には両足に重度の打撲を負っていた。09年5月の前回対戦時にもラフプレーで右胸を強打。骨折寸前で病院に搬送されたが、またもや標的となった。
後半4分、日本代表DF岩政も顔面にエルボーを受けて昏倒(こんとう)。右目の周りが真っ赤に腫れ上がり、流血。精密検査を受ける可能性も浮上した。
試合前の伏線
実は今回の試合、大荒れを予感させる伏線がありました。
上海申花のオーナーがAFC初戦相手の鹿島を挑発―中国紙(レコードチャイナ)
「5タイトルすべての獲得」という高い目標を掲げる小笠原は上海申花など眼中にない様子。これを日本のニュースで知った朱氏は大激怒。興奮状態で罵(ののし)り語を連発しながら、「何が5冠だ!どちらがアジアの王者になるか賭けをしよう。われわれが負けたら日本の最高級レストランを借り切っておごってやる。だが、そっちが負けたらその反対だ」と鼻息を荒くしている。
この発言に上海申花の選手たちは「オーナーがわれわれの怒りを鎮めてくれた」「力が湧いてきた、やつらを倒せ!」と大喜び。ネットユーザーたちも「良く言った!ライバルをぶっ潰せ!」など支持を表明している。
オーナーが先頭に立って選手を煽るという事態に……。上海申花の朱駿オーナーですが、あのマラドーナを監督に招くといってみたり、なにかと世間を騒がす発言がお好きな「奇人」。いや、ワンマンオーナーばかりの中国スーパーリーグには、クセの強いオーナーしかいないような気もしますが……。
*3月2日、上海申花対鹿島アントラーズ戦のダイジェスト。
汚すぎるプレーと中国人解説者も絶句
さて試合ですが、開始直後からアントラーズがボールを保持するものの、上海の猛烈な守備に得点を奪えず。網易は「ファールの連続でプレーは途切れ途切れだった」と嫌みを一言。カードがでてもおかしくない危険なプレーがアントラーズ選手を襲いましたが、きわめつけは後半頭。コーナーキック後のもみ合いで、戴琳選手が放ったエルボーが岩政選手に直撃。テレビでもはっきりわかるほど、目の下がむごたらしく腫れあがっていました。
これには中国人解説者も絶句。CCTVの解説を務めた宮磊氏は「戴琳のプレーは汚すぎる……。テレビの前の子どもたちは絶対に真似しないで欲しい」「ACLでこんなプレーをする必要がない。いい位置取りをしてディフェンスすればいいのに。この軽率な行為はチームに深刻な悪影響をもたらすだろう」とコメント。
上海五星スポーツテレビの解説を務めた唐蒙氏は「戴琳のプレースタイルは粗野で、時に落ち着きを欠く。致命的な欠点だ。幸運にも主審も副審も見ていなかったが、もし見ていたらレッドカードは間違いなかった」とお小言。(以上、
騰訊網を参照)
アントラーズのオリヴェイラ監督も苦言。
今回でACLは4回目の参戦で、計7回の中国チームとの対戦になりますが、毎回怪我人が出ています。前半上海で対戦したときは興梠選手があばら骨を骨折しましたし、カシマスタジアムではダニーロ選手が足を骨折して3ヶ月ほど離脱することがありました。今日も、もしかしたら病院で眼球の状態を検査しなくてはいけないかもしれない状態です(岩政選手)。それだけ悪質なファウルを繰り返している。今日も立ち上がり3分の間に、5回のファウルをしている。それも悪質なファウルをされています。それを審判がコントロールしきれていないことはシビアに考えなくてはいけないことだと思います。暴力的な行為は阻止するべきだと思います。
J's Goal
ピッチの上のこりない面々
中国サッカー関係者をもあきれさせるカンフーサッカーを見せた上海申花。謝るどころか、ますます意気揚々だったようで。
捜狐が監督、選手の言葉を伝えています。
・奚志康監督の場合
「ルールに則って試合をしただけ(キリッ)。映像が証拠になる。」
・王大雷選手の場合
「粗野?オリヴェイラ監督は南アメリカ人だろう。粗野ってどういうことか、あいつのほうが知っているだろうよ。俺たちのほうが礼儀正しいってもんさ。」
と人種差別発言。で、この発言が問題になったのか、後にマイクロブログでフォローを。
「私はすべての監督を尊敬している。ただ私が言いたかったのは、サッカーは男の「ゲーム」だということ。痛いのがイヤならば、家に帰って洗濯でもしていろ!」
人種差別発言をフォローするために女性蔑視発言をするという泥沼高等プレーを披露!・戴琳選手の場合
「奪い合い、闘いがなかったらサッカーとは言わないだろう。プレーが怖かったらサッカーをやるな。映像を見ればわかるが、オレのプレーは人に向けてのものじゃない。ボールを奪わなきゃどうやってプレーできるんだ?オレはディフェンダーだ。当然、ちょっと乱暴にやらないとならない。そうじゃなきゃどうやって守れるんだ?」
そしてマイクロブログでも絶好調。唐蒙の「粗野発言」に次のように反発。
「粗野なのはおまえの親父だ!死ぬのが怖いならサッカーすんな!
」
「唐蒙よ。おまえは自分のニュースだけ扱ってろ。選手の評価はおまえの仕事じゃない。どんな資格で評価しているっていうんだ?自分の口も自分で始末できないのか?おまえにサッカーの理念がわかるのか?なにが粗野だ。
おまえは中国人か。日本人を助けるようなことを言いやがって。なにか足りないんじゃねーの。」
・朱駿オーナーの場合
「兄弟たちよ、よくやった!明日はボーナスをやるぞ!」
意気揚々、それでいいの?
なんというか、意気揚々という感じ。アントラーズはアジアサッカー連盟にクレームをいれたとのこと。故意のひじ打ちが認められれば、戴琳選手は出場停止処分になる可能性もあるようです。
というか、海外にいくと、きっちりファールをとられるため、カンフーサッカーが使えずにぼこぼこにやられてしまう、出場停止が増えてベストチームを編成できなくなるというのがいつものパターン。自分たちのためにもそろそろカンフーサッカーから脱却したほうがいいと思うんですが……。