中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年03月08日
中国版7時のニュース、「新聞連播」
新聞聯播とは、中国中央電視台(CCTV)が放送する夜7時のニュース。新聞の人民日報と並ぶ、中国共産党の宣伝媒体という理解で間違いないかと。政府トップの活動、中国があげた科学的成果、人民生活は改善した、外交の状況ちょろっといった構成です。詳しく知りたい方は、ブログ「大陸浪人のススメ」のエントリー「真のマスゴミ? 中国中央電視台(CCTV)と西側メディアの違いについて語るスレ」を読むと雰囲気が伝わるかと。
さて、今回話題となったのは、3月2日に訪英された「黒竜江省、保障的住宅が自宅の夢かなえる」というニュース。過去2年間で70万室以上の廉租房(家賃が安い公共住宅)が運用され、数百万人の人民が恩恵にあずかっているというお話です。
*画像は3月2日付新聞聯播。
家賃は年1800円!
取材映像に登場したのは、ハルビン在住のおっさん。「今年の旧正月は最高だぜ。だって新しい家に住んでいるもの。新居で食う餃子はうますぎです!」と熱く語る。30平米あまりという小さな賃貸マンションですが、以前に住んでいた家よりはずっといいということ。まあ新築ですもんね。映像を見てもぴかぴぁ。というか、まだ生活感がないような……。
で、その後に問題発言が。
おっさん:家賃がめっちゃ安いんだよ。144元(約1800円)だぜ。
インタビュアー:1カ月ですか?
おっさん:いや、1年144元だよ(ニヤリ
オレも住みたいよん。どこに行けばあるのかな……。
オレ、年をとったら、新聞聯播の世界で暮らすんだ。
新聞聯播の中に住んでいる人がうらやましい……。
新聞聯播にゃそう簡単には出られないだろ。何度も何度も素性を調べられてやっと出られるの。そりゃ幸福に決まっているさ。
私は単純にも党を、CCTVを信じてきたのだけど、ひょっとしてウソがあるの?
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自分で「単純だから信じている」っていっとるやんけ
新聞聯播は毎日同じことしか言ってない。「中国の指導者は忙しい」「中国の人民は幸せだ」「外国の人民は苦しんでいる」の三つ