中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年03月11日
電話がつながりにくくなるなか、やはり活躍したのはツイッター、微博(中国企業によるツイッター類似サービスの総称)などのマイクロブログ。現地にいた在日中国人の肉声や関連情報がネットに飛び交った。マスメディアによるウェブニュースもそうしたつぶやきを転載している。
反日感情が強い中国だけに、ネットには地震を喜ぶような書き込みやつぶやきも登場している。だが、微博のリストをざっと見渡したかぎり、そうした人間をいさめ、被害者を悼み、日本人にエールを送る声のほうが圧倒的に多いようだ。
香港フェニックステレビの日本駐在員・李淼は次のようにつぶやいている。
日本の地震に対する、一部ネット民の反応に胸が痛んだ。四川大地震では多くの日本人が街頭での募金活動に参加してくれた。レストランやコンビニ、どこにいっても募金箱があった。日本の救援隊はすぐに出動するため、(中国政府の許可が得られるまで)、一晩、成田空港で待ち続けていた。政府だけじゃない。野党もまたできるだけのことをしてくれた。自民党はチャーター機で四川省成都市に物資を送ってくれている。同行した唯一の中国記者として、この支援が事実だったと保証する。このつぶやきは4万回以上リツイートされ、8000以上ものコメントを集めている。日本を見舞った巨大地震のニュースを見て、四川大地震の日本救援隊を思い出したという人は少なくないようだ。
(地震の後、)数百人が広場に避難したが、その間、誰一人としてタバコを吸わなかった。かけつけてきた人間が毛布やお湯、ビスケットを配っている。男性はみな女性を助け、ビルまで戻っては物をとってきてあげている。3時間後、避難していた人は解散した。恐ろしいことに地面にはゴミ一つ落ちていない。これだけの大地震に見舞われながら、混乱なく、秩序を守って活動していることに驚いた人が多いようだ。改めて日本人の民度の高さを感じたなどのコメントが集まっていた。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
保佑日本