中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年03月21日
台湾では日本産食品の放射性物質汚染に対する関心が高まっている。台湾では、税関こそ調査を実施していないものの、衛生署が輸入許可前のサンプル検査を強化。また 台湾原子力エネルギー委員会が市場に出回っている日本食品のサンプル検査を実施している。
今回、基準値を下回る量とはいえ、実際に放射性物質が検出された ことは、注目を集めるものとなった。また、一部政治家からはサンプル検査ではなく全量検査に切り替えるようにとの提案も出ており、検査が煩雑化することで輸出の障害となる可能性もある。
世界の注目、同情を集める東北関東大震災。日本の被害を伝える大量の報道は、一方で風評被害を招く温床でもある。短期的な風評被害はやむをえぬとしても、正しい情報を発してダメージを最小限に抑えることが求められる。それをなすのは、日本政府による誠実な取り組みしかないのではないだろうか。