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2011年03月22日
「童子蛋」の季節となると、東陽市の小学校では、教室の片隅にプラスチックの洗面器やバケツが置かれる。子どもたちはトイレではなく、この容器で用を足 す。たまった頃を見計らって業者などが取りに来るのだという。なお「童子蛋」に使われるのが小学1~3年生のおしっこ。風邪や病気の子どもの尿は使わない。
現地の人によれば、「童子蛋」の歴史は古く、食べるものが少なかった古代、尿の結晶である漢方薬「人中白」とタマゴの栄養を同時に取れる食品だったのだとか。滋養に富み血の巡りをよくする、止血効果がある、春は眠くならず夏は暑気あたりを防ぐなどなど多くの効能があると伝えられている。
ちなみに街のあちこちで売られているこの名物料理だが、東陽市民の間でも「1日10個食べる」という人もいれば、「気持ち悪い。食べたことなんかない」という人まで、態度は分かれているという。
2011年3月上旬、この奇妙な風習がメディアに取り上げられ、大変な注目を集めた。びっくりするようなゲテモノぶりもさることながら、なんと2008年 に東陽市無形文化遺産に入選していたことも注目の理由。「こんなゲテモノ風習まで『無形文化遺産』なのか?」と疑問を呈する人も少なくない。
なお銭江晩報記者は、ネットユーザーを集めてこの「童子蛋」の試食会を開催している。人々の感想はというと、
「なんか落ち着かない味だけど、多分気持ちの 問題かな。食べた後何度もトイレに行っちゃった……」
「味はまあまあ。でもにおいはやっぱりひどい」「いい味だよ。おいしい。ただしょっぱいね」
「ピータ ンとアヒルのタマゴの塩漬けを足したような感じ」
「いいにおい。おいしい。一気に3~4個食べてしまった」
「あんかけ面みたいな味だね。1個食べるのに3 杯も水を飲んじゃったよ」
あんかけメンみたいな味って感想が理解できるのが一番辛いです。