中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年03月27日
具体的な調査としてはまず、その開発者たちがどのようなアプリを開発しているか(左図)、また今後1年でどのようなアプリを開発していきたいか(右図)という調査です(複数回答)。
左図の現在開発しているアプリですが、携帯電話単体のゲームが36%とトップで、管理ツール(26%)、ネットワークゲーム(25%)、電子書籍関連(20%)、Eコマース関連(20%)と続いていきます。
続いては右図の今後1年でどんなアプリを開発していきたいと思っているかですが、ここでも携帯ゲームが56%とトップで、LBSベースのアプリ(45%)、モバイルSNS(43%)、モバイルペイメント(41%)、モバイルブラウザ(30%)と続きます。、
調査レポートにも書かれているのですが、今後はLBS+ゲームやSNS(または微博)+ゲームなどの複合開発も増えていくのではないかと思います。
続いてはどのプラットフォームで開発しているか(左図)と、今後の1年でどんなプラットフォームで開発していきたいか(右図)という調査です。
現時点の開発はAndroidが87%でトップで、今後1年でというのでも91%で断トツのトップとなっています。
2番手以降は現時点の開発ではiOS、Java、Symbianなどが差がなく並んでいますが、今後1年という方ではiOSが3番手以降に水をあける形になっています。
これは以前からお伝えしているユーザーの人気調査など(スマートフォン・タブレット)の流れにも符号する内容と言えるかと思います。
続いては開発したアプリをよく公開するサイト(左図)と、実際のダウンロード数が多いアプリサイト(右図)の調査です。
公開するサイトは中国移動、中国電信、中国聯通などの通信キャリア直営のアプリサイトが人気を占めており、その後にアップルのAppStore、Android Marketが続きます。
しかし右図の実際のダウンロードが多いサイト、となるとAndroid Market国内外、安卓网、机锋网、AppStore国内外が上位に来ています。
これは私自身も社でアプリを開発し中国国内外の様々なサイトに公開していますが、先の結果と似たような状況です。
次は開発したアプリをいくらで提供しているか、という調査です。
左の図は中国国内アプリマーケットでの状況ですが、免费(無料)というのが57%と過半数以上でトップです。
右の図は中国国外の状況ですが、免费(無料)が35%でトップですが、海外のマーケットには公開していないというのも23%で続いています。
中国国内にも様々なアプリサイトがありますし、言語の問題やサポートの問題などで海外サイトには公開しない、という選択なのでしょうね。
続いてはアプリ開発者が実際にどのような形で利益をあげているか、の調査です。
下から2つ目と3つ目のように国内外で実際にアプリで収益をあげているという結果もある一方で、広告モデルが35%でトップであったり、接受外包項目(アウトソーシング受託)などアプリそのものでなく2次的なものでの収入というのも目立ちます。
また、17%となっているアプリ内付加価値サービスでの課金はゲームなどでよく行われていますが、今後の課金モデルとしても注目していけるものかもしれません。
次は開発したアプリをどこでプロモーションしているか、という調査です。
アプリストア内というのが74%でトップで、自社サイト 47%、ネットワーク広告 25%などと続いていきます。
最近はマイクロブログ(微博)などが人気を集めているので、こういった媒体を利用していく、というのも今後増えていくのかもしれません。
さて、最後はアプリ開発者とアプリサイト運営者の収入分配比率に関する調査です。
現在の一般的なモデルと言われる開発者:運営者=7:3が36%でトップですが、8:2、9:1が妥当と思っている人もそれぞれ30%、18%います。
しかし、5:5や6:4など水準より低い分配率でも、という人がそれぞれ8%いるのは驚きです。
あまりアプリ収入に頼るモデルを採用していなく、どちらでも良いという部分もあるのかもしれませんが...(^^
さて、長くなってしまいましたが主要部分の紹介は以上です。
今後、日本でも同様な調査が行われ、違いなどを検証していけると良いな、などと思いました(^^
※上記グラフはcnBetaの報道。
*当記事はブログ「Android/OPhone雑記」の許可を得て転載したものです。