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【不動産バブル】各都市が相次ぎ価格抑制目標を発表=実態は年10%の値上げ容認―中国

2011年03月29日

2011年3月末、中国各都市は相次ぎ今年の住宅価格抑制目標を発表している。今年1月に発表された「新国八条」は第1四半期中の目標値発表を求めていたためだ(新国八条については、「中国の住宅不動産政策はどこへ行くのか」(ブログ「中国語翻訳者のつぶやき」)参照)


浦东 Pudong (上海 Shanghai) / Jakob Montrasio



「新国八条」では、経済成長目標と一人当たり可処分所得増加率、住民の住宅費支払い能力に応じた新築住宅価格抑制目標を定めるよう求めているが、細則は各地方に任せている。28日に上海市政府が目標を発表したが、

(1)住宅価格の上昇率をGDP及び可処分所得の伸び率以下に抑える(2010年実績ではGDP9.9%増、可処分所得10.4%増)
(2)低所得者向け住宅の新築面積を一般販売向け住宅以上にする

の2点が定められた。他都市に目を向けると、

太原市、合肥市、瀋陽市:GDP及び可処分所得の伸び率以下に抑制
貴陽市:2010年の中国GDP成長率以下に抑制
蘭州市:9%以下に
西安:15%以下

といった目標が発表されている。

各地の目標値発表に対しては、「えぇー、目標値って伸び幅抑制かい?!値下げしないの?!今だってもう十分に高いのに?!」という素朴な反応が多いようだ。中国政府が強力な不動産価格抑制策を推進する中、各都市の目標値は「10%前後の値上がりはOK!」とお墨付きを与えるものになっているのではないだろうか。

また消費者物価指数(CPI)の目標率は4%と定められていることとの矛盾も問題。住宅部門が突出して値上がりする中で、物価目標値を守ろうとすればどこかの伸び率を低く抑える必要があるが……。目標達成をめぐって今後、具体的にどのような動きがでるのか。中央政府と地方政府、そして消費者の様子見と駆け引きが続きそうだ。

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