中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年04月07日
そのときのタチアナはもうすっかり日本の常識に染まっていました。日本の保育園では子供たちに靴下を履かせないことがほとんどでした。しかし、私のロシア人の友達はそのことを「鼻水の原因」だと考え、自分の娘が靴下で過ごせるよう、保育士さんたちと戦いました。ところが、保育園側も強気だったみたいで「靴下が必要だという証明を病院でもらってきてください」と言ってきたそうです(?!!!)。
友達の要求に小児科医がびっくりして「よかったら鼻水に効く薬を処方します」と提案したらしいんですけど、友達は「靴下を履かせたら鼻水も自然に治る」とその提案を拒否。結局お医者さんは証明書を出してくれたそうです。(きっとこのような証明書を出すのはその先生の経験の中で初めてで最後のケースだったと思います。)「ほら、鼻水が治ったでしょ」としばらくして報告してきた友達はとても満足そうでした。
今回は14年ぶりにロシアで暮らすことになりました。ある日、たまたま子供の洋服の話になったとき、うちのベビーシッターが言いました。
Ребенку надо одевать на одну одежку БОЛЬШЕ,чем взрослому.
(子供には大人より1枚多く着せるべきだ)
日本で言われていることとは正反対の言葉でした。 その後も何回かこの言い方を耳にしているので、どうもこれはロシアで一般的な常識になっているようです。ベビーシッターによると、これは特にベビーカーの中で昼寝をしている赤ちゃんの話だそうです。ベビーカーを押しながら歩いているお母さんより動かないで寝ている子供の方が寒い思いをしているという発想のようです。
ロシアは気温がマイナスの時期が長いので、洋服に関する常識が日本と違って当たり前です。しかし・・・個人差もありますけど、私の周りを見ている限り、比較的暖かい季節でもロシア人の方が日本人よりも子供たちに厚着をさせる傾向があると私は思います。
*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。