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日本海上保安庁、違法操業の中国漁船を拿捕=中国で報道がない不思議

2011年04月10日

日本の排他的経済水域(EEZ)内で、不法操業していた中国漁船が海上保安庁に拿捕されました。
無許可操業:EEZ内で操業、中国船長を逮捕--海保・鹿児島沖(毎日新聞、2011年4月10日)

9日午前8時ごろ、鹿児島県南さつま市野間岬の西南西約263キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、違法に操業していた外国漁船を水産庁の漁業取締船が発見、停船命令を出した。漁船は網を切って西へ逃走し、通報を受けた第10管区海上保安本部(鹿児島市)の巡視船が追跡。約11時間半後、日本と中国の地理的中間線の日本側で海上保安官が漁船に乗り移り、中国人とみられる船長をEEZ漁業法違反(無許可操業)容疑で逮捕した。

海上保安庁によると、船長は張小恩容疑者(37)と自称。底引き網漁船で計8人乗り、推定約180トン。船体に船名「浙嶺漁2」、船種「温〓」と書いてあるが、本来4ケタの数字の下三つが判読できず法定書類も備えていないという。【石原聖】


渔港 / plex

昨年の尖閣沖中国漁船衝突事故が大騒ぎになっただけに、今回も中国では大騒ぎになっているはず……と思って中国マイクロブログ最大手・新浪微博をチェックしてみると、びっくりするほど反応は少ない。

それもそのはず、百度で検索するかぎり中国メディアはまだこの件を報道していないようです。グーグル中国で検索すると、BBC中国語版の記事がヒットするのみ。ニュースバリューがあるネタなのにまったく報道が上がっていないというのは、これはもう当局が報道規制をしいているとしか思えません。

そもそも今回の件では中国側が「怒る」ポイントがないので、リアクションが起こしづらいのでしょう。昨年9月の尖閣沖中国漁船衝突事故では、「中国が領有権を主張している海域で中国人船員を逮捕、日本の国内法に基づく裁判をしようとした」というのが中国がひっかかるポイントでした。

昨年12月には中国漁船が韓国警備艇に体当たりした揚げ句に沈没するという事件がありましたが、尖閣問題直後だし死者も出たしということで、ということもあり、中国国内世論が沸騰。いつもならばなあなあで済ますところを中国政府が強硬姿勢を示す展開となりました。
(過去記事「<中国漁船体当たり事件>中国政府の逆ギレ反撃=「韓国政府による違法行為だ」」)

今回は領土紛争も絡んでないし中国人船員に被害もないし、中国政府的には騒がずにすむならスルーしたいって感じでしょうか。

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