上海市でまた官民衝突突発的だった前回の衝突とは打って変わり、今回は計画的犯行であります。ガソリン価格の値上げに抗議するため、コンテナトレーラーの運転手が、20日午前10時からボイコットを開始しました。現在も進行中のようです。(関連記事:「
コンテナ車運転手がストライキ=警察の暴行により1人死亡との情報も―上海市」KINBRICS NOW、11年4月20日)
上海市トレーラー大ボイコット実況
参照リンク:
博訊新聞
中国ジャスミン革命発起者
4月7日にガソリンの国内販売価格が引き上げられたのですが、昨年10月から数えると4回目で、今回は上げ幅も過去最高を記録。この半年間でリッターあたり1元(約12.7円)前後値上がりしている計算ですから、運送業に従事するボイコット参加者にとっては文字通り死活問題でしょう。
*当記事は4月20日付ブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。
たったの0.37元?日本円にすれば、たかだか5円くらいの値上げぐらいと思うかもしれませんが、我々がガソリン入れようとして、先週140円だったのに今日入れようとしたら145円になっていた時の心境を考えると、結構な値上げ幅だと納得できます。
・中国ガソリン価格推移
■2010年10月26日:0.17元/リッター値上げ(網易財経)
■2010年12月22日:0.23元/リッター値上げ(網易財経)
■2011年2月19日:0.26元/リッター値上げ(網易財経)
■2011年4月7日:0.37元/リッター値上げ(網易財経)
また、現場の横断幕を見ると、燃料付加税の取り消しに加えて、「雑費」の取り消しが要求として挙げられています。この雑費が曲者で、何かと口実や名目をつけては手数料やなんやらを掠め取るというもの。運送業に限らず、中国のどの業界でもある悪習。農民から人頭税取ってる農村とかもありました。
こういう手口は常態化していると見られ、それに対する不満がガソリン値上げをきっかけに一気に噴出したのでしょう。こういう飛び火が怖いのです。加えて、警官隊に参加者の女性1人が殺されて、ボイコットの参加者が過激化したとあります。参加者は上海市以外の出身者で占められ、差別的な扱いをする上海人VSよそ者という対立構造もありそう。
上海市トップを勤める 兪
正声は、紆余曲折あって何とか政治局員にまで上り詰め、来年の党大会が常務委員に昇進する最初で最後のチャンスなのですが、2度続くとなるとかなりの失点。「政争になるぞー」と言ってみるテスト。
進行中の事件ですから、まずは第一報を。
<続報>
<続報>6000人以上の警官が出動した上海のストライキ=政局に与える影響は?―中国コラム : KINBRICKS NOW*当記事は4月20日付ブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。