中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年04月22日
中国人も「漢字韓国起源説」を認めていた?!
陳教授によると、「漢字韓国起源説」は言語学的に立証できるばかりか、中国人自身が認めている「事実」だという。
それを示すエピソードが韓国初の文教部長官・安浩相が中国の言語学者・林語堂と対面した時のもの。「中国の漢字が韓国に多くの問題をもたらしている」とこぼした安に、林は「何をおっしゃっているのですか?漢字はあなたがた東夷族が創造した文字ではないですか?ひょっとしてご存知ないのですか?」と返したという。
陳教授は「漢字を外国語として扱うことは、実際のところ無知のなせる自暴行為」「漢字は最も科学的なハングルと一心同体のものであり、韓国語の左右の翼です。これほど理想的な言語構造を持つ国は韓国のみです」と発言している。
やっぱり韓国は「文化パクリ国」だった?!有名大学教授の発言という重み
2005年の韓国・江陵端午節の世界無形文化遺産登録以来、「韓国の文化パクリ記事」は中国ネット民の注目を集める鉄板ネタ。「漢字を、風水を世界遺産に申請」「世界最古の活版印刷は韓国と主張」「孔子も李白も韓国人」などの韓国ネタがメディアをにぎわしたが、その多くが根も葉もないデマだったり、あるいは無名の人物のトンデモ主張にすぎなかった。2010年5月には在中国韓国大使館がデマに惑わされないで欲しいとの声明を発表する騒ぎとなった。
(参考リンク「李白は韓国人だった?!ねつ造される「韓国人の文化パクリ説」―中国」レコードチャイナ、2010年5月25日)
しかし、「漢字韓国起源説」を唱えている陳泰夏教授は有名大学に在籍する著名研究者。これまでのパクリ騒ぎ以上の重みを持って受け止められることになりそうだ。
環球時報様の煽りパワー
実はニューデイリーのインタビューをよく読むと、「漢字の元となった甲骨文字は東夷族の文字」と指摘しているだけ(東夷族とは山東省から中国東北部、朝鮮半島、日本までを広大な範囲に住んでいた人々を意味しており、同一民族という意味ではない)。
陳教授の主張は「漢字を外国語として排斥するのではなく、教育に組み込むべき」という点に主眼が置かれているようだが、環球時報の記事はセンセーショナルな起源論の部分だけ切り取っている。