中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年04月26日
日中戦争が日本の敗戦で幕を閉じた1945年以降、教育環境が安定したためか大学生が増えていきます。彼らが出世した80年代後半から政治局には高学歴さんが増えるようになりました。80年代前半までは最終学歴が中卒というケースもありましたが、今は国務院の閣僚も大卒ばかりです。
朱鎔基が母校の精華大学で講演
さて、清華大出身常務委員の1人である朱鎔基元総理が22日に清華大学を訪れました。朱鎔基は1984年に創設された経管学院の院長を務めており、今回の講演は同院の招きによるもの。他の大学ならともかく、母校の経管学院なら喜んで行く、と朱鎔基も乗り気だったようです。
教員、学生に「真実を話せ」と朱鎔基が清華大学で講演(2011/4/22 新華網)
今回の訪問には妻の労安さん、同じく清華大学出身で教育担当の国務委員である劉延東、袁貴仁教育部長らが同行。新華社の報道では、教職員や学生達に「歴史的な使命感と社会的責任感を持って、真実を話し、国家を強くするために人民を幸福にするために貢献せよ」とありきたりな講演内容が伝えられています。官制メディアの新華社で報道できるのはここまで。
清華大学経管学院元院長来校(youku)
上記リンクは朱鎔基登場の動画。学生達から「お帰りなさい」と声を掛けられると、「清華万歳」と応答。学生達もそれに続いて「清華万歳」と叫びます。82歳になり体の衰えは隠せないものの、人気は衰えていませんね。
発言の影響で「朱鎔基」が検索不可に
建前上は「オフレコ」の講演とのことで、かつての歯に着せぬ物言いを帰ってきたようです。もちろん、その過激な内容は微博(マイクロブログ)でダダ漏れ。微博では、一時的に「朱鎔基」と恥をかきまくった「劉延東」の2人の名前がNGワードになりました。
根据相關法律法規和政策,搜索結果未予顯示。
(関連する法律、法規と政策に基き、検索結果は表示しません)
青史に名を残す大宰相と、現役の政治家の名前が検索できないとは、もう末期症状もいいところです。というわけで、その危険球発言は以下の通り。
『新聞聯播』ディス
清華大学100年祭朱鎔基母校で歓迎(2011/4/23 大公報)CCTVの午後7時といえばお馴染み『新聞聯播』であります。『新聞聯播』はニュース番組というよりまずは当日のトップ9の動態を報じ、残りの時間でニュースを流すテレビ版人民日報と言えます。星洲日報によれば、「こいつ(『新聞聯播』)がどんな嘘を言うか」という発言で、引退したとはいえここまで言っていいのかと心配になるくらいです。
「毎日午後7時から7時半までテレビを見る。CCTVは欠かさない。こいつが何を言うかを見るんだ。」