• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

「サッカーで負けた、人間としても負けた」ラフプレーの揚げ句に大敗した中国クラブ

2011年05月11日

2011年4月10日、サッカー・アジアチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ最終節・セレッソ大阪対山東魯能が試合が行われた。決勝トーナメント進出には勝利が条件となる山東は必勝を誓って日本に乗り込んだが、0対4と完敗。5年連続でのACLグループリーグ敗退が決まった。

山東はたんに敗北しただけではなく、悪質なファールを連発。イエローカード7枚、レッドカード1枚を受けた。この残念な戦いぶりに、中国メディアは、「サッカーで負けた。人間としても負けた」(瀋陽晩報)「最も醜い敗戦」(半島晨報)と厳しく批判している。

20110511_ACL
*画像はレッドカードのシーン。足首を狙ったタックル。中国メディアは「悪意のカミソリ・スライディングタックル」と報道。



*レッドカードの場面。


*ダイジェスト。


なぜ中国勢はACLで勝てないのか?絶望的なアウェーでの弱さ

山東魯能はこれで5年連続となるACLグループリーグ敗退となった。リーグ戦上位チーム(現在の規定では4位まで)しか出られないACLに連続出場を続けているのは立派なもので、2004年、2006年、2008年、2010年と21世紀に入って4度も優勝している。

その強豪チームがなぜ毎年、失態を繰り返しているのか?それは山東に限らず、他の中国クラブ、あるいは中国代表にも共通していることだが、絶望的なまでのアウェーでの弱さにある。今回のACLを例に取ると、

2011ACL 中国クラブ成績
天津泰達 ホーム:2勝1分 アウェー:1勝1敗
杭州緑城 ホーム:1勝1分 アウェー:3敗
山東魯能 ホーム:2勝1敗 アウェー:2敗1分
上海申花 ホーム:2敗1分 アウェー:2敗1分
累計 ホーム:5勝3敗3分 アウェー:1勝8敗2分


なぜアウェーで弱いのか?

なぜ中国サッカーは弱いのか?スポーツ好きの中国人ならば、誰でも持論を持っているテーマだ。曰く、「高額の報酬をもらってやる気を失っている」「共産党幹部が口をはさみすぎ」「若年層の育成システムがなく、優秀な選手がいない」「ドイツ、ブラジル、スペイン……。世界の流行りに飛びつくばかりで一貫した指導体制がない」などなど。

せっかくなので、素人の私もこの議論に加わっておくと、最大の問題は「ホームに有利すぎるジャッジ」と「集中力の欠如」との2点だと考えている。中国ではともかく審判が地元びいき。ちょっとやそっとのファールは流してもらえるので、むごいファールで相手を止める癖がついているように思う。

また、試合中にスイッチでも切ったかのように集中力が切れることもよく見かける。特に失点して勝ち目が薄くなった時にはしばしば。上記のダイジェスト映像を見ていても、組織的な守備は皆無で集中力を失っていたのではないか。

ダッシュ力やシュート力など身体能力ではすばらしいパフォーマンスを見せる選手も少なくない中国サッカー。今の泥沼を抜け出し、強く、そしてクリーンなサッカーを見せて欲しい。


トップページへ



コメント欄を開く

ページのトップへ