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タイムトラベル・ネタが撮影禁止に!中国人オタクの反応―中国オタ事情

2011年05月13日

中国オタクの「中国でタイムトラベル作品が禁止」についての反応

質問を多くいただいている 「中国でタイムトラベル系の作品が禁止された」ことについてちょっとばかり書いてみます。この規制についてですが、4月初めに中国の広電局から出た通達のようで、中国四大名著の翻案撮影と、「時空穿越」(タイムトラベル)作品の撮影がしばらくの間許可されなくなるようです。


"Back to the Future" DeLorean / Dave Hamster


中国語ですが捜狐で新京報のこの件についてのニュースを見つけましたので、よろしければご参照ください。日本の最近のドラマで言えば、「JIN -仁-」なんかは撮影許可が下りなくなりそうですね。

*当記事は4月29日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。

今回の規制の範囲が含まれている「穿越」は中国ではかなり人気の高いジャンルでして、日本のネット創作(二次含む)を知っている方なら「トリップ」「異世界召喚」「転生」といった辺りをイメージしていただけばだいたい間違っていないと思います。

パターンとしては「主人公や主要登場人物が自分の住んでいる世界とは違う世界や時代に飛ばされる」といった形になっているものが多いようです。

飛んだり飛んで来たりするのは過去や未来の歴史だけでなくファンタジーやら武侠やらSFだったりする異世界、果てはネットゲームなんかまで含まれます。中国のネットコンテンツの中でも屈指の盛り上がりを見せるネット小説などでもおなじみのジャンルとなっていますね。現代知識を持ち込んで活躍したり、異世界に飛ばされる時に特殊能力を得て活躍したりといったお約束ももちろんあります。

そんな訳で、テレビでもこの「穿越」、更には多くの視聴者に共通知識がある歴史モノの「時空穿越」が人気となっていたようなのですが、さすがに人気になりすぎたというか、このジャンルの粗製濫造などがひどくなってきたそうです。

今回の規制の背景には中国が「歴史の改変」ということについて何かと敏感なところがあるのに加え、こういった背景があるので、中国のネットでも賛否両論な反応が見受けられます。私がちょっと見ただけでも

広電局の「穿越」の規制なんだが、外国でもかなり注目されているというか、ネタにされているっぽんだが……。


さすがにどうかと思うような描写の作品が増えすぎてたからな。規制はアリなんじゃないか?


歴史モノで現代の流行語混じりの台詞しゃべるのとかはさすがにね。そういうのって一部だけだとは思うが、その一部が有名になったりしちゃうからなぁ……。


トリップする先が歴史のどこかの時代と区切らなきゃいけるんじゃない?例えば犬夜叉みたいな過去っぽい時代というだけにするとか。


この広電局の判断は間違っていない。名著を安っぽく改変した作品が多すぎる。そもそも穿越なんてのはネット小説だけでやっていればよかったんだ。テレビでそれをやるとくだらない話になるだけだったし。


もういい加減女性主人公がトリップして辮髪な男と出会うというストーリーは勘弁してください。


今まで様々な規制をしてきた広電局にはイヤな思い出しかない。しかし今回は初めて正しいことをしたのではないだろうか。もっとも、広電局自身が多くの名作映画やテレビ番組を「尊重」していないけどな!


いくら明確な取締りの理由が見つからないからって、「歴史文化を尊重していない」から取り締まるってのはどうよ?広電局がどのツラさげて「歴史文化の尊重」とか語るわけ?


広電局の日ごろの行いはともかく、これはちょっと支持してしまう。最近はヒドイのが多すぎる。テレビも受けるネタに走るからどんどんひどくなるし……。


歴史文化を尊重するって言われてもね。「三国演義」なんかは原著を尊重すると歴史を尊重しないことになりかねんよな。正しい歴史のために「三国演義」を規制したりすんの?


あと水滸伝とか原著尊重して改変なしにやると今のテレビでは放映できないよね。かと言ってこの間のリメイク版水滸伝みたいにストーリー改変しまくったり、原作に皆無な恋愛要素追加しまくったりするのは問題ありすぎだしなぁ……。穿越も名作の翻案もなんで極端なことになるんだろう……。


もう有名な作品は大体ヒドイ翻案や穿越ネタを受けた後だから、この規制に意味は無い!


お前らがこの規制を喜ぶのはいいけど、どこか別の時に別の規制で泣き喚いたりしなければいいけどな。規制ってのは一度前例ができると範囲がどんどん広がっていくのを忘れるなよ。

といった反応が見られました。

規制やその理由など納得いかないことは多いものの、最近中国の歴史関係のテレビドラマではイイカゲンな歴史考察や、安直で雰囲気の壊れる改変が溢れているのも確かなようで、そういったドラマが減ることについては歓迎したくなってしまうようです。

なんと言うか今回の規制は「悪貨が良貨を駆逐したら悪貨も良貨も規制された」というようないかにも中国っぽい流れですね。また、「雰囲気を壊さない程度のアレンジがうまくできていない作品が溢れている」というのと同時にやはり「中国における歴史モノの改変の許容範囲が狭い、厳しい」というのもありそうです。

ちなみに、この件について知り合いの中国オタクに聞いてみたところ「イイカゲンなタイムトラベルモノの番組があまりにも多いので政府のお偉いさんがキレちゃったから規制になった」という見方が有力だとかなんとか。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

*当記事は4月29日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。

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 コメント一覧 (2)

    • 1. ぅがゃ
    • 2011年05月13日 18:20
    • 僭越ながら穿越は禁止とさせていただきます
    • 2. Chinanews
    • 2011年05月13日 18:40
    • > うがやさん
      ダジャレwでもわらってしまったwww

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