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煙突掃除人と姫の恋=ソ連アニメ『空を飛ぶ船』―ロシア駐在日記

2011年05月14日

歌がいっぱい・ソ連のアニメ≪Летучий корабль≫

今日、会社の窓から今年初めてたんぽぽを見ました。ニジニ・ノヴゴロドもようやく夏が近づいてきた~と実感が沸きました。

さて、今日はアニメの話です!この前、ゆうくんと一緒に≪Летучий корабль≫(1979年)というソ連のアニメを見ました。ロシアの昔話を題材にしたアニメです。

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『Летучий корабль』

*当記事は5月12日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。

絵もとてもシンプルだしストーリーも非常に単純。ツァーリ(どこかの国の王様)は娘ザバーワをお金持ちと結婚させたい。しかし、その娘はというと…なんと煙突掃除人のイワンが好きになってしまった。イワンは「空を飛ぶ船」(летучий корабль)を作るとザバーワに約束をする。さて、二人は一緒になれるのだろうか?

このアニメの特徴は、セリフよりも歌の方が多いことです。

Водяной(バジャノイ、ロシアの河童みたいな生き物)が歌っている非常に悲しい歌やБабкиёжки(ロシアのおとぎ話によく出てくる老婆Баба Ягаたちの軍団)のチャストゥシカ(滑稽な内容の俗謡)など、このアニメの歌はロシア人なら誰でも知っています。

ちなみに、まだソ連のときですけど、詩集を作ろうとしたらВодяной(バジャノイ)の歌詞は掲載禁止になったという逸話があります。「友達といえばヒルとカエルしかないこの生活はイヤで、空を飛びたい」という内容の歌詞ですが、当時の編集者たちの判断では、この歌詞はソ連の公的イデオロギーに対して反抗精神を持っている人々(диссидент)のにおいがするそうです。アニメの中なら文脈があるからいいのですが、単独掲載はだめだという話だったそうです。

パート1とパート2がありますので、よかったらぜひ見てみてください。

パート1


パート2


このアニメのどの歌もいいんですけど、個人的に一番好きなのは、お皿などを窓から放り投げながらザバーワが歌っている歌です。ツァーリがザバーワの嫁入り道具として用意した物なんですけど、あれだけの皿を割ったら気分がすっきりするんだろうな~となぜかうらやましい気持ちで見ているタチアナでした。

*当記事は5月12日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


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