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iPad2生産工場で爆発=アルミボディ研磨クズによる粉じん爆発が原因か―中国四川省

2011年05月21日

2011年5月20日、四川省成都市のフォックスコン工場で爆発事故が発生。2人が死亡、16人が負傷する惨事となった。

フォックスコンとは、台湾の鴻海精密工業の一部門。電子機器OEM(相手先ブランドによる生産)メーカーとしては世界最大を誇る。アップル社製品の製造を請け負っていることで知られるが、フォックスコンの名前が世界的なニュースになったのはやはり昨年の飛び降り自殺事件。

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*写真は新浪視頻の動画より。

年頭から5月にかけ、13人もの従業員が飛び降り自殺をしたことから、過酷な労働を強要していたのではとの批判を集めた。今回の爆発事故で、2年連続、不名誉国際ニュースの主役を務めることとなってしまった。



爆発の原因はアップル自慢のアルミユニボディだった?

出火原因は21日現在、明らかとなっていない。しかし、研磨作業室から爆発が起きたことから、ある関係者はアルミ粉による粉じん爆発の可能性が高いと証言している。iPadやMac Bookはアップル自慢のアルミ・ユニボディが採用されている。その研磨削りだしの過程で生じたゴミがたまり、爆発事故につながったのではないか、という見立てだ。
(ツイッターで、水彩画さんから、削りだし過程ではなく、研磨ではないかとご指摘いただきました。)

警察による初期調査では、通風パイプ内にアルミの削りクズが詰まっていたとの報道もある。フォックスコン成都工場は昨年、完成したばかり。連続飛び降り事件後、フォックスコンは広東省深圳市に集中していた工場を、他地域に移転させた。河南省、重慶市、成都市など、より労働コストの安い内陸部に工場を移す戦略だが、成都工場は着工からわずか76日で、「立派な」工場が完成しており、そのあまりの「一夜城」っぷりを危ぶむ声もあったようだ。


爆発の与える影響は?

*爆発事故を伝えるニュース番組


*事故現場で撮影された動画


映像を見る限り、炎は工場の広い範囲に及んでおり影響は甚大と見られる。iPad2の生産のうち、どの程度を成都工場が受け持っていたかは明らかにされていないが、生産再開が遅れれば、ただでさえ品薄なiPad2がさらに不足するとの観測もささやかれている。

一方で、フォックスコンは同様の工場を複数保有していることから、生産ラインを他工場に移すことで、影響は広がらないとのコメントするアナリストもいる。今後の推移が注目されるところだ。なお、事故を受け、米市場のアップル株は20日、前日比1.56%安と下落した。


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