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「井上雄彦先生が本願寺で屏風を展示だって!?」中国人オタクの反応―中国オタ事情

2011年05月23日

中国オタク「井上雄彦先生が本願寺で屏風を展示だって!?」

今回は「東本願寺で展示された井上雄彦先生が親鸞を描いた屏風」についてありがたいことに質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。詳しくは、以下のニュースなどをご参照ください。

[井上雄彦]親鸞屏風 2時間待ちの大盛況 「真実求める人間・親鸞」を描く(マイコミジャーナル)

中国では過去に「スラムダンク」が社会現象になるほどの大人気となったことがありますし、井上雄彦先生は中国で最も人気のある日本の漫画家の一人と言えるかと思います。


SLAMDUNK / hirotomo


*当記事は5月11日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。

そんな訳で、この親鸞の屏風についてもちょっとした話題になっているようでした。それでは以下、中国のソッチ系の掲示板で見かけた反応を、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。

井上雄彦スゲェ……いったいどれくらいのパワーがあるんだ!?


井上神どころじゃない。これはまさに井上「大」神だ!!スゴ過ぎる!!


漫画家が有名な寺で作品を展示できるってのはマジで驚いた。井上雄彦はスゴイとおもっていたけど、こんなことまで出来る存在になっていたのか。


それにしても、漫画で屏風を描いてしかもそれを寺院で展示って大丈夫なのか?少し心配だ。


このニュースって本気でやってる話なの?さすがに何かのネタでやってたりするんじゃない?


いや、普通に浄土宗の有名な寺で宗祖の親鸞を描いた屏風を展示するという公式のものだ。しかもかなりの人が見に来ているらしい。


うーん……スゴイ作品のようだし、文化的な場所での展覧というのも良いと思うけど宗教と漫画の組み合わせはホントにいいのか?


最初見たとき「バガボンド」の絵かと思ったわ。漫画家が漫画で評価されていないのは少し残念。この屏風が芸術的に評価されて、後の世に井上雄彦の代表作として伝わっちゃったりしないよな?

さすがは現代の最も尊敬できる漫画家。


こういうの描くようになったらもう漫画家やめちゃうんじゃないか?結果として作品が芸術として評価されるならともかく、漫画家ではなく芸術家という方向には行かないで欲しいな……。


井上雄彦の画力は10年程前の時点で既にトンデモナイことになっていたからな。そこから更に向上しているとなると、もう。


ここまで来るともう少年ジャンプで描くことは無いんだろうね。自分の描きたいものだけを描いていくようになって。社会描写や芸術描写の面からも評価される質の高い作品が出続けるのは嬉しいけど、「スラムダンク」のような娯楽性の強い作品もたまには描いてくれないかなー。


「スラムダンク」とは違うけど、「リアル」も面白いよ。ただ刊行ペースが遅いからちゃんと終わるか心配なのは確かだね。「バガボンド」も原作アリとはいえ独自解釈が多いし連載スピードがちょっと不安になってくる……。

リアル 10 (ヤングジャンプコミックス)
井上 雄彦
集英社 (2010-11-26)
こういう作品を描けるようになったのはやはり井上雄彦が歳を取って成熟したからじゃないかな。「バガボンド」の登場人物の顔立ちや眼光には気迫や精神など深いものが感じられる。「スラムダンク」の桜木花道も悪くないキャラだけど、最近の井上雄彦作品に出てくるような深さは持っていない。


おい!なんか記事読んだら、本願寺の若手僧侶が井上先生に依頼したらしいぞ!?日本は寺の和尚までオタク化しているのか!?


東本願寺と言えば一向一揆のところだよね。宗教からも依頼をされる井上雄彦先生はマジでスゴイな。


東本願寺は戦国時代だと一向宗関係のところか。そこにオタクな和尚……現代の東本願寺の和尚も信長の野望を遊んで本願寺家で天下統一しようとしたりするんだろうか?


東本願寺の若い僧侶がなんで井上先生に依頼しようとしたのか詳しく知りたい。僧侶がみんな「スラムダンク」や「バガボンド」を読んでいたりしたんだろうか?それとも井上先生の作品に「禅」を感じたりしたんだろうか?


この作品って別に大したこと無いじゃないか。絵がうまければ芸術ってわけでもないし。これは井上雄彦の人気を目当てにした企画だろ。日本の和尚は世俗的だから。


まぁ深い意味があるかどうかは別にして、画だけ見てもこれは何かスゴイものがあるように思えるぞ。井上雄彦の職業の漫画家から「漫」の字が消えそうだ……。


どちらにしろ、この作品で井上雄彦はまた新たな境地に達したみたいだね。ウチの国においても社会現象を起こすようなレベルの人気作品「スラムダンク」を描いて大人気になったあと、更に別の方向でも成功している。


井上雄彦の漫画家としての実力もスゴイけど、漫画が様々な分野に波及できるのは日本のスバラシイところだよなぁ。


東本願寺という歴史と文化のある場所で、自宗派の宗祖をテーマにした作品を漫画家に依頼するとは。井上雄彦もスゴイけど、東本願寺もスゴイね。
とまぁ、こんな感じで。中国での大人気っぷりを覚えている人が多いからなのか、「さすが井上雄彦」といった反応が多くみられました。

またそれと同時に、東本願寺での展示ということで日本における漫画の扱いにちょっと戸惑ったりしているようなところもありました。

中国では宗教に関しては、過去の事件や国内での扱いから「関わると厄介な物」「アンタッチャブル的な物」といったところがあります。しかしそれとは別に「歴史」や「文化」としては重視すべきと考えているようなところもありますし、日常生活ではまじない関係の習慣やジンクスを重視したりすることも少なくありません。

そういったことから宗教関連の扱いが難しいところがあるので、日本における漫画と宗教の関係や距離感についてはちょっと不思議に思えたりもするようですね。

とりあえず、こんなところで。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

*当記事は5月11日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。

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