中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年05月27日
ただ、ロシアは新学期が始まるのは9月からなので、12月生まれのゆうくんがこのままロシアで暮らしていれば、日本より1年半も遅れて小学校に入ることになります。子供の1年半って大きいですよね……。
さて、ロシアで小学校に入るにはどうしたらいいのでしょう?
ソ連の頃、ほとんどの学校は、日本の公立小学校と同じように、子供の住所によって自動的に決まりました。しかし、今は住所へのこだわりはほとんどなくなったようです。
そこで、親御さんはまず下調べをして、評判のいい先生を探しておくらしいです。学校も大事ですけど、先生の方がもっともっと大事です。「最初の先生だから、ちゃんとした人を見つけておかなきゃ」とみんなが言っています。「いい先生」を見つけたら、今度はその先生が担当する「入学準備コース」に子供を入れます。
学校によって色々事情が違うみたいですけど、一般的に準備コースの勉強は週2回2時間ずつです。もちろん(?)有料です。私の甥っ子がイルクーツクで通った準備コースは6か月コースでしたが、ここのママ友たちの情報からすると、ニジニ・ノヴゴロドの方が長いようです。
私たちの近くに小学校は二つあります。一つは文系で、準備コースは1年です。もう一つは理科系に力を入れる学校で、そこの入学準備コースはなんと2年です!(ということは、6歳のゆうくんは知らないうちにもう手遅れ!!!)。
この前、ママ友の一人は5歳の息子さんを理科系の2年コースに登録しました。その準備コース(そして2年後の1年生)を担当する先生は近所のママたちにとても人気があるらしくて、準備コースの正式な募集が開始される前に18人の定員がすべて埋まってしまったそうです。
このママ友は現地の人で、しかも上のお子さんはすでにこの小学校に通っているから情報が早かったけれども、私たちみたいな、外部から来た人たちには正式な募集の前に情報が入るはずもなく……。
こうして、子供たちは1年か2年の準備コースに通った後5月末に受験をするそうです。
「みなさん来年お子さんたちを学校の準備コースに通わせますか?というか、そうでもしないと小学校に入れてもらえませんからね~」と、この前、幼児教室の先生は当たり前のように言いました。親御さんたちもみんなうなずいていました。
え、一応義務教育なんですけど……小学校に入れてもらえないって、どういう意味???しかも、準備コースに通った後、入試まであるって……え???
私立小学校ならそういうルールを設けるのは自由かもしれないんですけど、ここはすべて公立です……。自分の小さいときとあまりにも事情が違いすぎてタチアナはびっくり。
……そして自分なりに考えました。
準備コースがあったり、入学試験があったりする学校というのは、おそらくニジニ・ノヴゴロドの中でも「評判のいい」学校でしょう。「評判がよくない学校(評判がよくない先生のクラス)」なら誰でも自由に入学できる。そういうことかな?
町によって事情が違うでしょうけれども、お子さんをロシアの現地校に通わせる予定のある方は、暮らしている町の小学校入学方法を早めに下調べしておいた方がよさそうです。
*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。