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2011年06月03日
■5月30日デモは海外敵対勢力の策謀
学校封鎖の原因に関する説明(要綱)
*抄訳。太字修飾は訳者。
1:ある訪問からの確かな情報によると、今回の「5月30日デモ」は海外敵対勢力及び国内の少数の過激派が組織、計画、扇動した政治的陰謀であることが明らかとなった。その目的は学生達の愛国心、故郷を愛する純朴な感情を利用して、民族の団結を破壊し、民族対立を煽り、国家を分裂させ、安定を破壊しようとする険悪な狙いにある。
現在、すでに破壊活動を行っている勢力がフフホト市で活動していることが確認された。この重大な時期に自治区共産党委員会は非常事態的決定を下した。すなわち、学校のみならず、あらゆる共産党・政府機関及び企業を封鎖することである。その目的は悪人を孤立し、敵対勢力に打撃を加え、学生たちの身の安全を守ることにある。
2:本日、フフホト市はすでに臨戦状態に置かれている。重要な場所には兵士が配備された。敵対勢力はこの5月30日にもめごとを起こし、彼らの陰謀を達成しようと狙っている。自治区共産党委員会は全面的な管制を実施。学校を封鎖し、学生たちを校内にとどめ、学校と外界を隔絶させることを決定した。兵力を集中し、反動分子による騒動を防止し、過激派の破壊活動を防止し、自治区とフフホト市の安全と安定を守る。特別な時期には特別な手段が必要となる。敵対勢力に一切のすきを見せてはならない。これは政権と改革開放の成果を守り、敵対勢力の企図をくじく政治的一大事である。
3:学校封鎖は学生たちの学習、生活に面倒を与えるものである。しかし、個人の小事と比べれば、国家の安全と安定は最大の問題であり、小事は大事の前にあきらめなければならない。(学校封鎖への協力は)学生諸君の国家安全・安定に対する貢献である。諸君は大局意識を持ち、事の軽重をわきまえなければならない。そして、高度な政治的立場の側、つまり党中央と自治区党委員会と同じ立場にたち、党と政府の配慮を理解、指示し、学校封鎖に協力しなければならない。
本日、学生諸君が学校封鎖に対して示した理解と協力に感謝する。
アリが大木を揺るがす。そんな容易なことだろうか。5月29日
私はフフホトにいます。戒厳状態2日目、内モンゴル農業大学の学生は学校封鎖に抗議しました。学校内ではネットも携帯も切断されました(個人契約のADSLはつながっています)。何もやることがないので、キャンパス内の草地はトランプしたりと遊ぶ人でいっぱいです!こういう集会方式で学校外に声援を送っていますが、外で何が起こっているのか、まったくわかりません!!!!!5月30日
かつて天安門事件への参加を父親に止められたモンゴル族の先生が、今、私たちに「扇動されないように、デモに参加しないように」と注意します。「みんなの考えは正しい。でももっといい方法がないんだ」、と。共産党を倒すには、共産党よりも良くないとダメなんだろうか?!焦りと不安。いったい、何が、何に対して間違いなんだ!5月30日
誰か教えてくれない?学校の外では何が起きている?デモはあったの?5月31日
私の宿舎にいる(学生の)共産党員2人はずっと思想報告を書いている。お昼の間、ずっと。5月31日
学校の端午節休暇予定を見ると、6月5日には戒厳状態が解除されるようだ。学校から出ることができる。やっと学校から出ることができる。6月3日
学校の緊急通知。6月4日(天安門記念日)から6月8日(遊牧民メルゲンさんがひき殺された事件の裁判結審日)までは、「許可証3点セット」制度が導入される。学校を出るときには許可証を書き、自分が1通、学校が1通、警備員が1通を持つ。外出時に自分の身の潔白を示す唯一の証明になるとのこと。現在、学校のネット、携帯でのネット接続はまだ切断されたまま(個人契約のADSLはつながっている)。6月3日
学校曰く、現在、フフホト市内に30カ国以上のメディアが取材に集まって、ネタを探しているらしい。学生たちはヘンなことを答えないように、だって。6月3日