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【干ばつ終了即洪水】豪雨警報を発令、長江中・下流域に大きな被害―中国

2011年06月09日

2011年6月9日、中国中央気象台は青色豪雨注意報を発令した。9日から翌日にかけ、長江中・下流域で大雨、豪雨となり、一部では強い豪雨となる予定だ。また9日から1週間程度は雨が多いとの予報で、洪水被害が懸念される。9日付新華網を参照した。

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*写真は金黔在線の報道。

昨秋から長江中・下流域では干ばつが続いていた。今年の雨期に入っても雨が降らず、このままでは大被害につながりかねないとの観測も浮上。三峡ダムが緊急放水するほどの事態となった。今月3日、ようやく雨が降り、干ばつ被害は緩和された。ところが雨量は恵みの雨程度では収まらず、大型の豪雨に。各地で洪水被害が観測されている。

各地で被害が報告されているが、特に深刻なのが貴州省。8日までに57万6000人が被災した。中でも深刻な被害が出たのが黔西南プイ族ミャオ族自治州望謨県。上流の大雨で川が増水し、市街地が水没した。、21人が死亡、31人が行方不明となっている。また水道、電気などのインフラもストップした。

また、9日付中国新聞網によると、降り続く雨により三峡ダムの水位も上昇。雨期の制限水位まで1.25メートルに迫る146.25メートルに達した。つい1週間前までは「6月10日過ぎにも最低水位に達し放水が不可能になる」と見られていたのが、驚くほどの変化となった。

三峡ダムの入水量は6月7日、8日と2日連続で毎秒1万立法メートルを超えた。9日も入水量は1万立方メートルを超えており、長江上流域も増水期に突入したことを示している。記事「三峡ダムが干ばつを招いた?「世界一のダム」に与えられた過酷な試練」では、本来ならば時期がずれている中・下流域の増水期と上流域の増水期が、今年の異常気象で一致してしまった場合、深刻な洪水リスクが起きるとの説を紹介した。まさにその懸念通りの事態となりつつあるだけに、今後の天候が心配される。

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*写真は金黔在線の報道。


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