中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月10日
9日、中国の「高考」(全国統一大学入試)が終了した。受験生たちは長い受験戦争を終え、ほっと一安心しただろう。だが、泰州二中で受験した受験生だけは別だ。8日に英語の試験を受けた受験生だが、ヒアリングの放送が非常に聞こえにくく、多くの受験生が模試ほどうまくできなかったという。
「数点の差で合格校が変わってしまう」と不安に駆られた受験生と保護者たち。「正義を取り戻せ」をスローガンにデモを実施、再試験を求めている。一方、会場側によると、試験会場の状況は厳しくチェックされており、特に放送が聞きづらかったということはなかったという。リスニング機器の故障はデマだと反論、冷静になるよう求めている。
記事「生まれてから死ぬまでストレスまみれ=中国人の一生を描いたイラストが話題に」でもとりあげたが、なにせ膨大な数の受験生が競う中国の受験戦争。数点の得点差で人生ががらりと変わってしまう。「今日の試験がうまく行かなかったのも、機械のせいでは……」と頑張ってしまうのも人情というものか。