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意味なく踊るわけじゃない!『DABANGG』のダンスシーンこそインド映画の醍醐味―インド映画通信

2011年06月12日

『DABANGG』(ダンス編)

DABANGG』はダンスシーンがとてもよかった。

よくインド映画は「ストーリーとは関係なしに、突然歌い出す」などと言われるが、まあ確かにそういうのもあるけれど、素晴らしいダンスシーンはストーリーを壊すことなく自然に始まり、違和感なく物語に戻っていく。もっと言ってしまえばそのダンスシーンの数分の間にセリフでは表現できない登場人物の心情や人間関係を描いたり、時間の経過をスムーズに移行させたりする。

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*写真はBollysiteより。

*当記事はブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

だいご味はやはり集団群舞だ。様々なフォーメーションをとりながら、コスチュームや小物の「色」を巧みに用いつつ、作品を盛り上げていく。男女の対比、セクシーさとコミカルさ、ダンスのうまいスターはここぞとばかりに披露させ、そうでもない人にはそれなりのカメラワークを駆使して輝きを与える。時には大スターが特別出演するお楽しみがあったりもする。インド映画の楽しみの半分はダンスシーンにあると言っても過言ではない。

ファラー・カーンは賞を何度も受賞した大御所であり、今年は別の作品(『Tees Maar Khan』の"Sheila Ki Jawani")での受賞だったが、はっきりいって『DABANGG』の「Munni Badnaam Hui」の方が全然よかった。ちなみに踊っているのは『Dil Se』のチャイヤチャイヤで一躍有名になったマライカ。ラジニとアミターブ・バッチャンのそっくりさんが出ているところがご愛嬌。

ネタは出尽くしているかもしれないが、それでもこういうのを見ると「インド映画だな~」という気になる。この伝統は守っていってほしいものだ。



関連記事:「これぞ楽しく愉快なインド映画の真骨頂!2010フィルムフェア最優秀作品『DABANGG』 ―インド映画評」KINBRICKS NOW、2011年5月31日

*当記事はブログ「インド映画通信」の許可を得て転載したものです。

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