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海外メディアが経済統計をどんぴしゃで予測できる理由=スパイを暴き出せ―中国

2011年06月11日

2011年6月8日、ロイター通信は5月期の消費者物価指数(CPI)予想を5.4%と発表。3月と並び高い水準となった。

さて、国家統計局による発表は14日の予定。ロイターはその6日前に予想を発表したことになる。通常、公式発表当日に事前の予想があたっているかどうかで市場が動くことになる。だが、なぜか中国ではロイターをはじめとする通信社、証券会社の予想がどんぴしゃであたることが多い。なぜそこまで正確な予想ができるのか?その「魔法」の種明かしが進みつつあるようだ。


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■中国の統計をどんぴしゃで当てる海外メディア、誰が情報をもらしているのか?


10日付新華網は記事「海外メディアがマクロ経済統計を『正確に予測』=誰が『内部情報提供者』なのか?」を掲載。

2008年からロイターは複数回にわたり、「内部情報提供者」の情報として、CPIなどのマクロ経済統計を正確に予測してきた。さらに2009年1月に税関総署が発表した2008年貿易統計を公表前日に米ダウ・ジョーンズ社が小数点以下まで正確にデータを予測するという事件もあった。

と問題を指摘している。記事の最後は「調査はきわめて困難だ」でしめくくっているが、記事が掲載される前にCPIの情報提供者が特定されていたようだ。


■「内部情報提供者」を拘束

11日付RFIによると、国家統計局弁公室秘書の孫振、中央銀行マクロ経済研究処副研究員の伍超明が今年3月、4月に当局に連行された。いずれもマクロ統計を知る立場にあった人間だ。また国家発展改革委員会及び中国証券会社からも拘束された者がでているという。

2010年には国家統計局報道官が機密データの漏洩行為を非難するなど、「内部情報提供者」、すなわちスパイ問題に神経を尖らせていた。今回の摘発ですべてのスパイを暴き出すことに成功したのだろうか?あるいは、ロイターの予測が次も的中するのか否かで、スパイ暴きの成否がわかるかもしれない。


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