中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月15日
■外国の標識を抜きました
15日、フィリピン政府は、南シナ海の領土紛争がある海域から「外国が領有権を示すために設置した標識」を除去したと発表(RFI)。RFIの取材に答えた海軍中佐は、「うちの軍も国も設置してないから、外交がぶったてたもんやろ。だからうちの領土からポイしてやった」と堂々と答えています。ちなみに「外国」がどこかはわからないとのこと。「標識にはメイドインチャイナとは書いていなかったぜ、HAHAHA」とゴキゲンなお答えです。数字しか書いてなかったとのことですが……、本当?
ちなみに杭を除去したのは5月とのこと。中国海軍の南シナ海侵入に対してフィリピン政府が抗議する前のことだったとアナウンスされています。この説明がウソだったとすれば、中国に対してのあてつけじゃないよというエクスキューズ。本当だったとすれば、こっそりと「領土確保の活動」をやっていたということに。
■中国製品をボイコットしよう=州知事が呼びかけ
もう一つ、気になるニュースが。12日、サルセダ・アルバイ州知事が中国の暴虐に対抗するべく中国製品をボイコットしようと呼びかけたそうで(環球網)。ボイコットは中国語で「抵制」といいますが、20世紀初頭から日本やら米国やら帝国主義と戦う中国民衆の武器だったわけで。これを逆にやられるというのはかなりカチーンと来る展開じゃないでしょうか。
サルセダ知事の発言後、フィリピン大統領府は「あれはサルセダくんの個人的発言だから。政府は関係ないし。国民はもっと冷静になってね」などとしゃーしゃーといっているわけですが……。まあ、上述のとおり、その舌の根も乾かぬうちに「“外国の杭”抜いたったわー」とやっているので、まあ、いわずもがなの感じなんじゃないか、と。