中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月17日
オーストリア人を仰天させた「クローン世界遺産計画」。中国五鉱集団が計画しているもので、広東省恵州市付近にハルシュタット村の風景をそっくりそのまま再現しようとしているという。
オーストリア出身のハンス・ペーター・マルティンEU議会議員は「欧州の文化資産をコピーするというならば、公平な基盤の上に築かなければならない。コピー品だけが利益を得ることは許されないのだ。オリジナルも利益を得られなければ」と批判。EU議会に提起する意向を示した。
一方でハルシュタット村のシュルツ村長は「コピーされた村は我々にとってはいい広告となるでしょう。多くの中国人がオリジナルを見たいと思うでしょうから」と問題にしない方針だ。
中国にはドイツ風、英国風、スペイン風など、ヨーロッパの街並みを模倣した居住区が数多く存在する。その一つである浙江省杭州市の広厦天都城は、日本でも報道され有名となった。パリを模倣した街並みにはなんと1/3スケールのエッフェル塔まである。
(記事「史上最大の“パクリ”大作戦、フランスの象徴「パリ」をそのままコピー―浙江省杭州市」レコードチャイナ、2007年9月18日)