中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月20日
海巡31は2004年に完成。2009年に完成した海巡11と並び、排水量3000トン級と中国最大の巡視船となる。最大速度は22ノット。巡航速度18
ノットで6000カイリを航行可能な航続距離が売りだ。他にもネットワーク設備などの監視設備を備えているほか、ヘリコプター1機を搭載している。
さて、これがどれほどすごいのかというのが問題となるが、同じヘリコプター搭載型巡視船ということで、日本海上保安庁のPLHと比較されることが多い。日本は計13隻のPLHを保有。その中には基準排水量6500トンでヘリ2機を搭載する世界最大の巡視船しきしまも含まれている。
沿岸部ならばともかく、それ以上離れた海域では日本が圧倒しているのが現状だ。中国は現在、海上警備力の整備を急いでいるが、この差を埋めることは容易ではない。2011年から2015年までの第12期5か年計画で中国は36隻の海上警備艇を新造する予定だが、いずれも1000トン級と小規模なもの。ヘリ搭載の大型巡視船の建造計画はまだ発表されていないようだ(16日付東方早報)
少なくとも2015年までは巡視船の能力では日本の優位が続くものと見られる。
*写真は中華網の報道。他写真多数。