中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月22日
*追記:コメント欄でsinpenzakkiさんに指摘をいただいたため、修正いたしました。実は前の訳も文字起こしされたものをこっそり参照していたのですが、随分と抜けが多いものでして……。今回はsinpenzakkiさんにご紹介いただいたテキストを音声と参照して訳したので、間違いはないはずです。失礼いたしました。
間もなく卒業する大学院生諸君、こんばんは。(拍手)*追記
好き勝手に人を代表してはならぬこの時代において、私もまた誰かを代表しようとは思いません。私は自分自身を代表して、みなさんに本心からのメッセージをお伝えしたい。
(「被代表」(代表される)は中国のネット流行語。「人民を代表」「アジア人を代表」など勝手に自分たちの代弁者が現れる世の中を風刺する言葉。)
今日のあいさつですが、タイトルは「豊満と痩せぽっち」です。(爆笑)
「豊満と痩せぽっち」。4年前、皆さんは理想を抱いて政法大学に入学しました。その時の理想はまさにあふれんばかりの豊満さであったことでしょう。ですが、4年が過ぎた今、皆さんはなんらかの無念とともに学校を去ることになります。現実は痩せぽっちであります。ですが、現実が痩せぽっちであるからこそ、私たちの理想は豊満なものであり続けなければなりません。(拍手)
今はきわめてでたらめな時代であります。(拍手)そのでたらめさはどのような段階にまでいたっているのでしょうか?例を挙げるならば、革命歌を歌うことを奨励しながら革命を奨励せず(大爆笑、万雷の拍手)、映画『建党偉業』を見ることを奨励しながら新たな政党を作ることを奨励しないといったことであります。(大爆笑、万雷の拍手)まさに痩せぽっちの時代です。しかし、このような時代だからこそ、理想は羽ばたくことができるのです。
(革命歌キャンペーンと映画『建党偉業』の無理やりな盛り上げっぷりを風刺)
では、この時代において、私はみなさんになにを期待しているのでしょうか?
北京師範大学のある教師がこう言ったのを私は知っています。卒業して10年で4000万元(約5億円)稼げなかったら会いに来るな、と。会場には私の大学院生もいますが、このようなことは言いません。卒業後に偉い人になって欲しいなどと希望しません。ただ10年後にもしあなたたちの中の誰かが善良な市民を傷つけるようなことがあれば、私はもうあなたの一族を滅ぼします、うちの門をくぐらせません!(大爆笑、万雷の拍手)
(「4000万元稼げなければ……」のくだりは、大金持ちにならなければ大学を出る意味がないと発言し物議を醸した董藩教授への皮肉。参考記事。一族を滅ぼす(滅門)は古代の刑罰。法学院流ギャグと言ったところか。)
包公(中国古代の名裁判官)になれなくてもいい。ただし善良な市民を傷つけてはなりません。これは最も基本的な、絶対に譲れない最低ラインなのです。あなたがたの卒業は何を意味しているのでしょうか。それは私たちの関係が教師と生徒から戦友に変わったことを意味しているのです。
中国の民主と法制という事業のため、私たちは前進します。しかしもっと多くの力が必要なのです。それがあなたたちです。ですからみなさんがすごい人になって欲しいとそう願います(「すごい」は「給力」というネットスラングを使用)。(万雷の拍手)
私は現在、法曹界に属する身ですが、それでも今日、この必要な時に、本心でお話することができました。将来、皆さんが権力を振るう地位に立った時、みなさんのことを残念に思うのではなく、称賛する拍手を送れるようであって欲しい。そう願っています。(万雷の拍手)
ですからここでみなさんに簡単ながら祝福を贈ります。10年後、みなさんが責任ある地位についた時、男性諸君は男らしくあってください。(おう、おうと応じる声)10年後、女性諸君が責任ある地位についた時、女性らしくあってください。(爆笑)
ありがとうございました!(万雷の拍手)
4年じゃなくて10年のようですね。
文字になった発言もありました。
http://blog.163.com/guochenfan@126/blog/static/110017442201152245921550/