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大学入試前日は何していた?中国オタクの過ごし方―中国オタ事情

2011年06月23日

中国オタク的「大学入試直前の過ごし方」

今年の中国は6月7日から9日に中国の大学入試である「普通高等学校招生全国統一考試」、通称「高考」が行われます。今はまさに中国の大学受験シーズンのラストスパートの時期ですね。
(注:元記事は6月9日付記事です。既に受験シーズンは終了しています。)


先日、ありがたいことに「中国の受験戦争は今の日本より厳しいそうですが、中国オタクの人達は大学受験前はどんな感じで過ごしているんでしょうか?」という質問をいただきました。


学习 / x.Rain.z


*当記事は6月9日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読」の許可を得て転載したものです。

実は中国オタクの多くは本格的にオタク趣味にハマるのが「受験が終わって自由に時間の取れるようになった大学生活から」という傾向がありまして、大学受験が終わるまではオタク趣味は軽い息抜きの一つといった扱いになっていることが多いようです。

中国では大学受験までは厳しい受験戦争が続くので趣味の時間をとるのは難しいですし、親の管理も厳しいです。

そういったことから、その後中国オタクとなった面々も大学受験前はちょっとアニメを見たり漫画を読んだりするくらいの、「中国オタクの卵」という状態だった人が多いそうです。

今回は中国のソッチ系の掲示板で見かけた中国オタク達の「高考の頃」を振り返ってのやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。

毎年この季節になると、高考のことを思い出す。みんなは高考前日とかどうやって過ごしてた?


あんまりよく覚えていないがホテルで引きこもってた。緊張して食欲も無かった。


マジメに試験対策のプリントをやってた。


体調が不安だったので病院で点滴を打ってもらった。試験後はマジで倒れたから、あの時点滴を打ってもらわなかったらヤバかったぜ。


今更やることも無かったし、気分転換に確かプレステのゲームやってたかな?


試験前はよく覚えていないが、試験が終わったらネットカフェにこもってずっと「カウンターストライク」三昧だった。


試験前日はもう勉強なんかしてもしょうがないからテレビ見て漫画読んで寝た。


私はなんとなく「ドラゴン桜」を読んでいたっけな。試験終わった後は友達とネトゲしまくったなぁ。


私は「ラブひな」を読んで自分を鼓舞しておりました。


「ラブひな」は軽く読めていいよね。今だったら「げんしけん」や「涼宮ハルヒの憂鬱」みたいな部活やサークル中心の作品とかもいいかも。


ウチの国でも大学に入ってからならアニメや漫画の部活っぽいことが少しはできるよね、もちろん二次元の中のようにはいかないが、高校までの勉強だけの生活に比べればはるかに夢がある。当時の勉強に疲れて将来に不安と絶望ばかりだった自分に大学行けば結構楽しいぞと教えてやりたいが……あの時あの状態の自分が背水の陣で挑んだから合格できて、今の自分があるわけだからなぁ……。


テスト前はもうリラックスするしか無いよ。ってことで私はゲームやってた。


試験が終わったらこの本全部燃やしてやる!と考えながら最後の勉強してた。


推薦が決まっていたから俺は高考には参加していない。近くのネットカフェで、クラスの連中の試験が終わったらどこで遊ぼうかとか考えながら過ごしてた。


学校で最後の補修授業、その後クラスメートと一緒にネットカフェ行って「カウンターストライク」を遊んでたわ。


俺は親にPCもテレビも制限されてたから、家に引きこもってなんとなく復習してたね。


テスト前は緊張で眠れなかったのだけよく覚えている。他はもう何にも思い出せない。


試験直前はリラックスするために、試験数日前まで我慢していたサッカーやバスケの試合をTVで見たりしたけど、なんか落ち着かなくて見るのをやめてしまった。試験終わってから見たらちゃんと楽しめたんだけどね。


体調不良で試験前に入院、試験終わったらまた病院に逆戻り……。もう二度とやりたくねぇ……。


俺は「復読」したんだけど、1回目のときは緊張しまくって、2回目は復読クラスの仲間と一緒に騒いで試験のためにテンションを上げていた。(訳注:「復読」は高校をもう一年やって大学受験を受けなおすことです。最近は中国でも受験の結果に満足できなかったために日本の浪人のように「復読」をして、次の年にもう一度試験を受けるというケースも増えてきています)


普通にマジメに復習していたっけ。あの時はなんかもう、終わるのがひたすら待ち遠しかった。幸い1日目の試験問題に相性のいいのが出たからその勢いで試験を気分良く乗り切れた。


私もずーーーーーっと復習してた。あのときは古文の暗記が不安だったからそれの見直し。しかもなんか眠れないから、ずっと暗唱を繰り返していた。(訳注:日本で言う「国語」にあたる中国の「語文」のテストでは中国古文の暗記がわりと重要だったりします)


俺も古文と理科系科目の公式の見直しを繰り返していたな。あとテスト後は何かもう目がさえちゃってネットカフェで2日徹夜したわ。


私は大事な試験の時におなかの調子が悪くなるんだが、試験が近づくとその心配がどんどん大きくなって、不安でしょうがなかったのを覚えている。


テストの結果は悪くなかったんだが、テストの時の精神状態は最悪だったな。何も飲めない食べれない、そして体調もどんどん悪化。試験が終わったときは本当に歩けなくなってしまった。自分がそんな状態になるとは思いもしなかった。


私の場合問題は終わってからかな。今でも時々悪夢を見る。苦労して試験を終わらせて良い試験結果に喜んでいたら実はそれが模試だったと急 に気付いて不安になるとか、試験会場についたら受験票を持っていないとか、夢の中で自分の手にした入学通知書がレベルの低い学校のものだと気付くとか、そ ういう悪夢を今でもときどき見ては冷汗びっしょりで目を覚ます。


やることはもうやってしまったし、試験直前は体調整えるためにゆっくりしていたかな。自分のお気に入りのBL作品見ながら過ごしていた。


私はごく普通にネットを見てネトゲをして、エロサイトを見てスッキリして次の日に備えました。


クラスメートが一人試験会場間違えてグダグダになってたな。試験前にそれくらい確認しておけよとは思うが、こういうことはなぜか毎年起こるんだよな。


試験前は何をやっても落ち着かなかったなぁ。試験終わったらクラスメートで集まって騒いで、みんなでネットカフェに行ったりした。


ゲームや漫画って不安を紛らわせるのに便利だった。試験前とかもゲームやったり漫画読んでると何となく眠くなって眠れた。あと俺のクラスの男子はテスト最終日は全員ネットカフェで徹夜してたなー。


私はネトゲやってぼーーーっとしながら過ごしてたわ。あの時は確か早く試験が終わらないかということばかり考えていたと思う。


テスト前は普通に復習してたくらいかな。ただ私はテストが終わったら、テスト後に遊ぼうととっておいた「メモリーズオフ」を夢中になって 遊んでた。あまりに夢中になり過ぎて親や周囲への反応が疎かになってしまったんだが、そのせいで私が「試験終わって精神的に参っている」「試験の反動でう つ病状態になったのではないか」とスゴイ心配されてしまった……。


病院で点滴打ってました。あの年の夏はキツかったなあ……。


試験直前は試験会場の近くのホテルで過ごしていた。そして試験が終わったらすぐに家に戻った。私は地球の平和を守るために「スーパーロボット大戦」をやらなければならなかったのでね!

とまぁ、こんな感じで。試験前はやはりイロイロと落ち着かない時間を過ごしていたようです。

こ うやって厳しい受験を乗り越えて大学に入ったあと、場合によってはオタクの道にハマってしまうのが出てくるわけですね。今回紹介させていただいた発言は基本的に中国のソッチ系の掲示板で見かけた発言ですから、ほとんどは立派な(?)中国オタクとなった方々の発言だと思われます。

ちなみに、 上の発言ではネットカフェで遊ぶというのがわりと多く出ていますが、中国ではネットカフェが日本のゲームセンターのような立ち位置になっています。中国の ネットカフェは比較的安価で学生のお小遣いでも十分遊べるということから、同年代の友達同士でネットカフェに行ってワイワイゲームで遊ぶなんてことをやり ます。

中国は一人っ子政策で子供が減っているとはいえ、進学率は上がり続けていることから中国の受験戦争の厳しさは変わらない、場合によってはさらに激しくなったりしているようです。

今年の高考の受験者数は933万人で、大学の合格枠675万人とのことで、計算上は受験者の72.3%が大学に入れるそうですが、最近の中国では大学生の就職状況も厳しいことになっていますし、良い大学に行かなければその後の「良い生活」につながらなくなっています。

そしてこういった厳しい関門を乗り越え大学に入学しまずは一息つけるということから、今までの反動で趣味や娯楽などにどっぷりハマってしまう中国の若者も少なくないそうです。中国であれだけオタク趣味にハマってしまう若者が出るのは、こういったことも影響しているのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

*当記事は6月9日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読」の許可を得て転載したものです。

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