中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年06月23日
*画像は新華網の報道。複数の駅で列車が止まる事態に。
近年、中国で注目を集めているのが「都市型水害」という言葉。昨年も広州市で豪雨が続き、一部地域が冠水するなど大きな被害が出ている。昨年10月、南都週刊は中国水利部洪水干ばつ災害対策研究センターの程暁陶副主任のインタビューを掲載。「都市型水害」の問題を取り上げた。
程副主任によると、巨大都市でたびたび豪雨が観測されるのには理由があるという。ヒートアイランド現象により、温められた空気に乗ってほこりが舞い上がり、上空で雨になって落ちてくる。ゆえに周辺地域以上の大雨になるのだという。
一方で排水設備の未整備も大きな問題だ。地下神殿のような日本の「首都圏外郭放水路」など、先進国の都市には大雨に対応する排水インフラが整備されている。一方、中国は地表の高層ビルこそ先進国以上だが、その足元の備えは先進国とはまだまだかけ離れている。
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ゆえに排水能力を超えた大雨が降ると、低所に集まった雨水がたまり、大きな被害をもたらすことが少なくない。2007年7月18日に山東省済南市を襲った豪雨では地下街が水没。34人が死亡する惨事となった。
叩きつけるような豪雨が瞬く間に道路を覆い尽くし、マンホールや排水溝があっという間に詰まりました。
人のくるぶしまで水没する水量を見ていると、08年の北京オリンピックを思い出しましたね。あの頃はオリンピックの試合がない時期を狙って大雨が降っていた気がします。こっちの人は大雨のときは靴を濡らさないように足にビニール袋をかぶせるんですけど、心がタフな人は頭にもちゃんとかぶります。
10日に1回でも雨が降れば、北京の猛暑も少しは過しやすくなるんですけどねぇ。