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中国人オタクの自国アニメに対する絶望的イメージ―中国オタ事情

2011年07月07日

中国オタク的「中国国産アニメへの絶望的イメージ」

先日の記事では中国国産のオリジナルアニメ「功夫料理娘」(といってもテレビで放映されているものではないですが)を紹介させていただきました。
(関連記事:「日本アニメ命の中国人オタクも絶賛!中国産アニメ『功夫料理娘』が凄い―中国オタ事情」KINBRICKS NOW、2011年6月25日)

その後ありがたいことに「中国国産アニメって中国のオタクな人達に不評のようですが、実際どんな感じに思われているんですか?」という質問をいただきましたので、今回はそれについてを。

20110705_chinese_anime
*もののけ姫のパクリ疑惑で話題となった中国アニメ「夢回金沙城」。


*当記事は6月23日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。


中国オタクの面々はアニメや漫画を「自分達の世代の観賞に値する文化的なコンテンツ」と思っているようなところがありまして、「アニメはしょせん子供のモノ」とされることが我慢ならないという人も少なくありません。

そのため、低年齢層向けのアニメが中心となっている中国国産アニメに関してはどうしても評価が辛くなってしまいます。

それに加えて現在の中国の国産アニメには粗製濫造だったり、独自路線を打ち出さずに安易な模倣というかパクリに走ってしまっている傾向があることから、中国国産アニメにはイロイロと絶望しているようで、中国のソッチ系の掲示板ではそんな現状に関して愚痴ったりするのも良く見かけます。

そんな訳で、その辺についてのやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。

さて……いよいよどうしようもない状況になってきているウチの国の国産アニメやらオリジナルアニメやらについて愚痴を吐き出そうか……。


ハッキリ言って、「中国国産」「オリジナル」という宣伝を見ると、テンションが下がるよ。


釣りっぽいが釣られてやろうじゃないか。俺も言いたいことはある。ウチの国の「国産」は「国産」ということしか宣伝できる材料が無い。


だって「オリジナル」とか言っていてもどっかからパクってきてるし。別に他の作品の影響を受けるのはかまわないと思うけど、安易にパクるだけなのがもうね。


私の場合「オリジナル」という言葉には結構期待したくなるんだが、それに「中国国産」という文字がくっつくとガッカリする。中国語のアニメにはもう頭が拒否反応起こすわ。


アレだ。ウチの国のアニメは中身よりも長さを表に出すからね。何分制作したとかを自慢する。


ジャンルは完全子供向けでなければほぼファンタジーとか武侠関係。


とりあえず、パクる。そしてパクッたキャラクターが邪神と化す。


人間のキャラは厄介なことになり易いので、基本的には動物キャラ。


でも動物キャラでもたまにやり過ぎちゃって規制くらうこともあるよね。ウチの国も良い作品が作れないわけはないと思うんだが、規制のガイドラインが不明なのがね。


その時その時で空気読まないといけないのはキツイよな。アニメや漫画作るのって時間かかるし。ただガイドラインについては日本とかでもそんなにはっきりしていないと思うんだけどね。先日の地震で社会に大きな影響が出たせいで放映できなくなる作品とか結構あったらしいし。ウチの国の問題は、規制のきっかけとなる要素が多方面にわたっていることだと思う。


国産アニメのイメージって作品ではなく「広告」という感じ。それでいて広告にすらなってないこともあるからなぁ。


あー、自分の頭がなんか「国産=ゴミ」という連想を自然に行っているわ……。


ほとんどの作品が半分がびみょーなパクリで、半分がびみょーなネタで出来ている。


「カンフー・パンダ」の出来の良さに絶望する。もうね、海外の方が中国的な要素を中心とした作品をうまく作れるのを見るとね、頭が痛くなってね。


子供の頃に中国のアニメを見て育ったってのは結構いるはず。俺自身もそうだし。しかし今の中国の国産アニメを見ると……結局今の作品は過去の名作「ひょうたん童子」とかを越えられないままだ。


てか「ひょうたん童子」は切り絵の人形を動かして作るアニメだから、今の中国の技術では制作不可能なんだよな。あれはある意味失われた遺産状態になってる。リメイク劇場版もイマイチだったし……。


新しいアイデアが無い。いや、別に完全に新しいものを創造しろというわけじゃないんだよ。別の作品をパクるにしても、何か独自のことをやって欲しい。中国の環境でそのまま作ったら絶対に劣化するだけなんだから。


俺は自分が愛国者でありたいと思っているんだが、アニメに関しては国産で俺の面白いと思える作品がホント出てこないんだよな……。


中国のアニメを自慢したいファン達も大当たりした「喜羊羊与灰太狼」のモデルの模倣にこだわりすぎているように思う。ウチの国にはアレがあると誇るのは良いけど、それ以降は?

とまぁ、こんな感じで。さすがに自虐になり過ぎだとは思うのですが、なにやら絶望感のようなものがひしひしと感じられました。

もちろん、中国オタク的には中国国産のアニメや漫画が盛り上がって欲しいという気持ちはあるようですが、現状ではそういった気持ちを向ける作品がないのに困っているのだとか。

現在中国オタクの中心となっているのは大学生なのですが、今の中国国産アニメにはその年齢層の嗜好にあった作品がほとんど無いようですし、作品のクオリティに関してもイマイチな状況が続いていることから、イロイロと頭を抱えたくなってしまうようですね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

<関連記事>
「パクリじゃない!リスペクトだ」中国版“もののけ姫”が美猴賞受賞―中国浙江省(KINBRICKS NOW、2011年4月30日)

*当記事は6月23日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。



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