中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年07月09日
■「長沙にメイド喫茶」はそんなに大ニュースなのか?
まずは長沙にメイド喫茶ができたの第一報をご紹介しようかと思ったのですが、中国の誇る大手メディア(日本語版)の数々が争って記事を上げていたので、それを紹介するだけにします。っていうか、そんなに大事なニュースなのか?!
長沙に日本風メイドカフェ 女子高校生がバイト(人民網)
メイド喫茶、長沙市にお目見え(中国国際在線)
長沙に日本風メイドカフェ 女子高校生がバイト(中国網)
まあ、どの記事もメイドの写真をごっそりアップ。写真パワーでアクセスを稼ごうという策略なのでしょうが。
ところでちょっと気になったのが人民網の訳。全般的にちょっと不思議な感じなのですが、見過ごせないのがメイドの安全とイメージを守ることが、メイド全員に要求されている。仕事中はメイド服の下にパンツやジーパンを着ている」との一文(人民網)。
パンツとは下着のことなのか、それともズボンのことなのか気になって眠れなくなったので、原文を探してみました。で、見つかったのがこちら。「为了保护女仆的安全及形象,所有的“女仆”也都要求:工作时,在女仆服里加穿安全裤,或者牛仔裤。」(鳳凰網) パンツに相当する部分は「安全裤」ですね。訳せなかったのでパンツで逃げたのでしょうが、これは「スパッツ」と訳すのが正しいのではないでしょうか?!
■メイドカフェ・バッシング
でもって、メイドカフェに対するバッシングですが、こちらもきっちり日本語記事があります。
波紋を呼ぶ「メイドカフェ」 長沙(人民網)
気になる部分を抜き出すと……
メイドと主人という2つの言葉は、性的ないかがわしさを含んでいる。
「メイドカフェ」の売りは、お色気サービスだと疑われても仕方がない部分がある。マニアックな言葉遣いやメイドの奴隷的な雰囲気は、どうしても人々の懐疑を招いてしまう。日本の風俗文化では、メイドの格好がひとつのシンボル的存在となっているのに、店側は何のためらいもなくそれを売りとしているのだから、疑われても当然というものだ。
奴隷性に満ちた「ご主人さま」式の接待サービスに、人は思わず失笑してしまう。
店が一部の客の特殊なニーズや経済的利益だけを優先させ、社会全体にもたらされるマイナス影響を考慮せず、さらには社会の主流となっている価値観とのバランスを考えない場合、彼らは世論からの激しい非難や法律的責任の追及まで受けることになる。
「女僕」という呼び方は、人間をきっちりと階級に分けるものである。それは過去の小農経済的イデオロギーを体現したものであり、一種の後退である。これらの「女僕」はみな90後(1990年代生まれ)の大学生だという。レストランが成人したばかりの学生にこのような階級意識を植え付けるとは、責任感を逸した行為である。田梅英(山東女子学院教授)女僕レストランが諧謔、娯楽心によって経営されているならばとがめだてする必要はないが、もし人格を犠牲にしているのならば、そのビジネスモデルは長続きしないだろう。張伯全(山東省精神衛生センター副主任、医師)