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2011年07月12日
検視によると、死亡時刻は10日午後6時。翌11日午後9時半になってようやく遺体が発見された。張区長は1963年生まれの48歳。邯山区の土地収用重点地域を担当していた。
事情に詳しい関係者によると、邯鄲市は現在、「きわめてすさまじい」土地収用を実施しているという。『3年で大変化を遂げる』がスローガン。土地収用の成績優秀な地域の名を上げ、各地域に競わせていた。邯山区は土地収用の成績抜群で、張区長は積極的に業務に取り組んでいた。
しかし、それは裏を返せば、意欲的に「地上げしていた」ということにほかならない。立ち退き対象者の恨みをかっていたことは間違いないだろう。
今年5月、江西省撫州市で政府機関を狙った連続爆破事件が起きた。犯人は強制土地収用で家を失った市民。司法、陳情、そしてネットでの呼びかけなど解決の道を摸索したがすべてうまく行かず、最後にテロという道を選んだ。
撫州市の事件は「解決策を見いだせず絶望した人々がテロに向かうのではないか」との衝撃を与えた。今回もまた暴力に解決を託した事件なのだろうか?こうした事件は今後、ますます増え続けるのだろうか?たんなる一地方官僚の殺人事件というだけではなく、今後の社会秩序を占う意味でも重要な事件として注目を集めている。
続報記事「【続報】密室殺人?!前途洋々のイケメン官僚が不可解な「自殺」」を公開しました。