中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年07月13日
■王教授、吠える
記事は拓殖大学の王曙光教授のインタビューを編集したもの。王教授の熱いお言葉を抜き出してみると、
「運行中に電車が雷雨に遭遇するのはどの国だって避けられない。こんなのは『故障』でもなければ、『事故』でもない。突発的な自然現象です。」
技術の評価は緊急状況後に正しく対応できたかどうで決まる。日本であれフランスであれ、高速鉄道を持つ国で同様の問題があれば最初の対応は自動的な電源カットとなる。「雷の高圧電流は人間では制御できないもの。安全のため、速やかに電源カットすることは必然でしょう。」
「停電はむしろ中国高速鉄道が安全技術方面で信頼を置けることを証明するもの。高く評価するのが正しい。」
(停電から運行再開まで2時間かかったが)「もし日本の新幹線なら再開までの時間はもっとかかったかもしれない。車両、線路を徹底的に検査するからだ。2時間は必要だった。時速300キロ以上の高速鉄道はリスクを解決しないで走らせるわけにはいかない。」
「日本で騒ぎ立てられる新幹線技術の盗用説は、おおむねマスコミが作った一種の「錯覚」を根拠にしている。そもそも、世の中には、個体としての「新幹線の技術特許」は存在しない。さらに、中国に技術供与された「はやて型」高速車両の技術特許も、不可分の単位体としては存在しない。むろん、中国が開発したCRH380シリーズ高速車両も同様である。」
「「新幹線技術の特許乱発」(『読売新聞』2011年6月28日朝刊)との日本からの批判はまったくの的外れだ、と筆者強く主張する」(原文ママ)
「新幹線技術盗用論争は、中国企業が日本から供与された技術をそのまま、しかも無断で国際特許に申請するという「暴挙」に端を発している。ところが、中国企 業が出願手続を進めている21件の特許とはどんな内容か、それが本当に日本の既存技術を盗用したのか。国際特許申請のルールにより、技術特許の中身が公開 されない今、日本のマスコミや第三者(直接関係のない企業人、言論人など)がなにを根拠に「盗用」「パクリ」と決めつけるのだろうか。」