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3歳の少女を救え!プーチン首相が異例の決断=日本とロシアで違う「前例」の重み―ロシア駐在日記

2011年07月20日

前例を作ることを恐れないロシア人

イタリアで心臓移植の手術を受け、無事に退院したロシア人の女の子(3歳)のニュースがロシア全国で放送されました。手術前と手術後、両方の映像が流れましたけれども、術後の方が女の子は明らかに顔色がよくなっていました。見ていて本当によかったと思いました。もっともっと元気になって、他の子供たちと一緒に遊べるようになってほしいと思います。

ニュースを見てびっくりしたのは、ロシア非常事態省の飛行機がこの子のためにわざわざイタリアまで来ていたことです。そして、治療費全額はロシア国家負担だったことです。お母さんとのインタビューを聞いて、そのなぞが解けました。


Moscow 070511-30 / Dieter Karner


*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


「どうしてプーチンは(他の子ではなく)あなたの子を助けたのですか?」と、イタリア人記者に聞かれましたけれども、Потому что я попросила(私はお願いしたからです)と答えていました。

つまり、このお母さんは子供を必死に助けようとしました。あっちこっちの知り合いに当たって、あっちこっちのドアを片っ端からたたいて・・・やがてプーチンまでたどり着きました。そして、プーチンは助けてくれた。そういうことだと思います。

日本にいたときも、子供が海外で手術を受けられるための募金の知らせを私はよく見かけました。球団を通じて募金が行われたという話も記憶にあります。しかし、日本の首相がある特定の子供を助けた、という話は記憶にないです。

あくまでも私の理解ですけど、日本政府はこういうことはしないと思います。「誰か一人を特別扱いしてはいけない。一人を助けたら、みんなを助けないといけなくなる。」そういう考え方になると私は思います。

日本では何かの判断をするとき、「前例」を重視する傾向がとても強いと私は思います。それを間近で観察できたのは、日本の大学で働いたときです。会議のとき先生のみなさん一人一人意見を出し合って話し合うのですが・・・最終的に必ず同じ質問が出てきます。

「こういう前例って、ありますか?」

そして、「前例」があれば、ほとんどの場合その「前例」のやり方に従いました。外国人で私の他に中国人の講師もいたんですけど、ある日、会議が終わった後二人で笑った覚えがあります。

どうせ前例通りにするんだったら、最初から話し合う意味がないんじゃない?」、と。

「前例」が後々の判断にまで強い影響を与えることになるから、日本人は「前例」を作ることに対して非常に慎重です。

一方、ロシア人は、よく言えば臨機応変に悪く言えばその場限りの判断をくだすことが多いと思います。後々のことまで考えようとしている日本人とは違って、ロシア人はそのときそのときの気持ちで動きます。どちらがいいか、簡単には言えません。

日本とロシアは色々違うなと、ニュースを見ながら考えるタチアナでした。

*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


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 コメント一覧 (3)

    • 1. wan
    • 2011年07月20日 11:24
    • 放射能の垂れ流しの管内閣は、人一人の命どころか、数千人ですら救えない状況。
    • 2.   
    • 2011年07月20日 22:26
    • 単に点数稼ぎに見えるし、そういう子供が殺到した場合とか普通は考えると思うんだけど。
    • 3. cheap toms
    • 2013年05月09日 14:17
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