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500年前の過去から来た仙女が出没=iPhone片手に「旅費を貸して」と物ごい―上海市

2011年07月21日

「わたしは500年前の世界からタイムスリップしてやってきました。過去の世界に戻るために旅費をおめぐみください」

2011年7月19日、上海市の地下鉄駅に出没したのは、1人のタイムトラベラー。仙女のようなピンクのコスプレ衣装を身にまとい、道行く人に頼み込む姿が話題となりました。21日付新浪網百度掲示板を参照しました。

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■iPhoneを操るタイムトラベラー

わたしめはもともと清源村のものです。
タイムトラベルが原因でこの地にやってまいりました。
お金をまったくもっておりません。どうか旅費をおめぐみください。
故郷に帰れば、必ずやご恩に報いましょう。

女性の前にはこう書かれた紙がおいてある。物ごいといってしまえばそれまでですが、なんとも不思議な姿に周りには黒山の人だかりができた。「どの時代から来たの?」との質問には500年前からとの答え。故郷の清源村とは500年前のこの場所なのだとか。

「恩に報いるっていっても、500年前に帰っちゃったら無理じゃないの?」という当然すぎる質問が浴びせられると、まったく動じることなく、お金を頂いた証として「包養カード」を差し出した(包養で「愛人を囲う」「面倒を見る」という意味)。さらに驚いたことに胸元からなんとiPhone4を取り出すと、「連絡先を教えていただければ絶対に探し出せますから」とにっこり。


■オモシロ・パフォーマンス、その目的とは


この女性を本物のタイムトラベラーだと思う人はそうそういないでしょうが、では、いったいその目的はなんなのかというのが気になるところ。たんなるお騒がせ野郎という可能性も十分に考えられなくもないですが……。

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が、ここでネット民がある事実を発見。女性が渡している「包養カード」の表に印刷されているロゴがネットゲーム「征途」のロゴそっくりなんだそうで。なるほど、「征途」は中華ファンタジーだから女性の衣装ともぴったり、こりゃゲームのための宣伝だな、とみなさん納得したもよう。

私は上記写真の画像では、ロゴがそっくりかどうかまで断言できなかったのですが、ググってみると、「征途」のシナリオには清源村を舞台にしたものもあるようで。こりゃかなり可能性濃厚、でしょうか。


■中国に横行する「炒作」

中国語に「炒作」という言葉があります。なかなか日本語で説明するのが難しいのですが、こういうネタを使ったり、あるいは誇大報道を繰り返したりで注目を集める行為といいましょうか。中国ではネットを使った「炒作」プロモーションが頻繁に繰り返されており、こういうネタを見ると中国人は「どうせ炒作だろ」と疑うのが通例です。

ただ私はいまだにちょっとわからないのですが、このタイムトラベラー姉さんが話題になるのって、ネットゲームの宣伝につながるのでしょうか?「包養カード」をもらうとネットゲームの優待券とかがついてくるのかもしれませんけど……。それとも、ネット民の誰かが「征途」のプロモだということを見破り、みんなが「征途がまたバカなことやっているぜ、ゲラゲラ」と話題にするところまで含めてのプロモなんでしょうかね。

うーむ、中国ネット宣伝業界は奇々怪々、でございます。


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