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2011年07月24日
それでも、前日にノルウェーで発生した連続テロ爆破事件に対する報道振りと比較すると、高速鉄道列車脱線事故に対しては余り時間を割いておらず、かなり控え目の印象を受けました。
■発生時刻が二転三転
情報も当初はかなり錯綜していました。事故発生の時間についても、午後8時半、8時50分、8時40分、8時27分と二転三転。列車についても当初は追突事故と報じず、「列車が脱線した」と伝えるのみで、追突事故であることを報じたのは2時間ぐらい経てからだったのです。
画像で見る限り脱線した車両は大破しており、7年前に発生したJR福知山線脱線事故を上回る惨状であることが見て取れました。それにもかかわらず、現在のところ死者がまだ33人としか報じられておらず、どう見ても不自然と言わざるを得ません。
■情報統制の可能性
「控え目に報道しろ」との指示が中央から出ているのかもしれません。また、死者の人数について疑問を呈する人が現れることも予測されます。
胡錦濤総書記や温家宝総理の重要指示も出されました。今回の列車事故で大衆が国の鉄道政策、列車の安全性に不満を持つことは必至であり、今後はこの事故に借りた宣伝戦略が中央から打ち出されることも大いに予測されます。
とにかく、この事故の報道振りについては今後密に注目していきたいと思います。
*写真は大視野の報道。他写真多数。
*当記事はブログ「中国語翻訳者のつぶやき」の許可を得て転載したものです。
http://wzcs.wzdsb.net/thread-158082-1-1.html
福知山線脱線事故は本当に辛い思いですが、もう一度味わったとは本当に思わなかったです。