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中国人オタク「もしネットでアニメを有料で視聴できるならいくらまで払う?」―中国オタ事情

2011年07月25日

中国オタク「もしネットでアニメを有料で視聴できるならいくらまで払う?」

先週末に中国で予定されていたニコニコ動画の「歌ってみた」の人をお招きしてのライブ「Asian New Story in shanghai」が突如中止になったそうで……。
(*注:当記事は7月11日付の記事を転載したものです。)


中止の発表がイベント前々日の夜だそうで、現地入りしていたファンも大混乱だったそうです。私はこのイベントについては詳しく知らないので中止となった理由については何とも言えませんが、やはり中国でのイベント、特に音楽関係は難しいなーと改めて思ってしまいます。


Strike Witch and Computer / Bill Ward's Brickpile

*image

さて、今回のネタについてを。最近は日本国外でもネットで有料で日本のアニメ番組を視聴できるサービスが提供されるようになってきていますが、ありがたいことにその辺について「中国オタク的にはどう考えているのか?」という質問をいただきました。

*当記事は2011年7月11日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。


そんな訳で、ちょっと中国のソッチ系の掲示板を見てみた所、ネットでのアニメの有料視聴についてのやり取りが見つかりました。それでは以下、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。

中国国外ではぼちぼちネットの有料番組配信サービスが発展しつつあるし、中にはライセンスを取って更に日本での放映後数時間以内に字幕付きで視聴可能なコンテンツを提供してくれるところもある。ぶっちゃけた話、こういうサービスについてみんないくらくらいまでなら払う?とりあえず月額で考えた場合で。


まず最初にハッキリさせたいのがサービスが正式に版権をとったオフィシャルなものであるということかな。海賊版組織の金儲けに利用されるのは嫌だ。とりあえず私は50元(約650円)くらいまでなら考える。


中国国内でのサービスなら、まずは快適さが欲しい。あと字幕もアニメの知識のある人間が訳した一定以上のレベルのものは欲しい。値段的には月20元(約260円)から30元(約390円)くらい、年間だと300元(約3900円)くらいならいいかな。


オフィシャルだったら私も有料OKかな。ただどういった番組が見れるかでも変わるかな。見たいのが見れるなら月額100元(約1300円)超えでもOK。


コメントの弾幕とかアリならサービス参加してもいいかな。あと広告がゴチャゴチャしないといった良い環境が欲しいね。とりあえず自分の払っても良いと思う価格は月額20元(約260円)ってところ。


私はコメントの弾幕は不要だね。質の高い字幕の作品をじっくり見れる方が良い。払っても良い金額は同じく月20元(約260円)くらいかな。


見れる番組がハッキリしないと何とも言えないね。とりあえず番組1つで10元(約130円)/月、見れる番組を増やすなら更に料金増加とかいう形だとありがたい。


私はそこまでお金無いから、月額10元(約130円)くらいだと嬉しい。


大多数は金払わないでP2Pでダウンロードかネットにアップされた別のサイトのタダの動画見てるから、サービスが成立するのは難しいと思うんだが。


高画質で快適な環境で、広告とかも無しで、しかも翻訳のレベルは高く、そして良い番組を日本放映とのタイムラグを少なくして放映してくれるなら月100元(約1300円)超えでもOK。ただ普通のレベルだったら20元(約260円)くらいかな。


番組が見れるということ以外にも、別にすべての番組でなくてもいいんだけど、有料サービスの特典としてBDのリップファイルに匹敵するようなものの提供か、日本のDVDやBDをサービス価格で購入できるとかやって欲しい。それだったら月50~100元(約650~1300円)とかでも払う気になる。


正直金は払いたくないなぁ。最近の新番組って子供向けばっかや萌えばっかで中身のある作品が少なすぎる。金取るんだったらもっと良い作品出てこないと。


まぁ中国で出来るかどうかは分からんが、そういうサービスがあると嬉しいね。きちんとしたサービスなら月100元(約1300円)とかでもいいと思ってしまう。ただ中国のネット環境でどれくらいのユーザーが快適な視聴ができるんだろう?


番組流してもそれを誰かがP2Pに放流するだけじゃないの?ウチの国の人間はフリーランチ以外受け入れないよ。まず違法ルートをどうにかしないと金儲けなんてできんと思う。


うーむ、私も月20~30元(約260~390円)くらいかなぁ。番組放映後1時間でネットにはファイルが出回っているし、そこまで払う気にはならない。あと、日本の深夜の番組を1時間とは言え更に遅い時間で見るとなるとこっちは厳しい。どっちかというと、日本で日曜朝にやってる特撮とかを昼には見れるようにしてもらった方が嬉しいかな。それだったら100元(約1300円)出しても良い。


結局はサービスの質と作品の数だ。もし快適な速さで、簡体字の字幕が付いて、版権をとっていて、シンプルなページ構成で、そして魅力的な作品が多ければ月200元(約2600円)とかでも十分価値があるんだけど。


お金払うなら自分の好きな作品のDVDかBD買うよ。たった数十元払っても大して足しにはならないだろうし。


俺は広告無しで快適に見れるなら100元(約1300円)までOK。ウチの国はどのサイトも広告がマジでウザい。


中国でサービス展開とか現実味が無い。そもそも番組が好きにダウンロードできる状況では金払う気にはならんね。


日本語が分からない自分としては、ファイルがダウンロードできても字幕無しだと意味が無いんだよね。質の高い字幕付きの番組が随時提供されるサービスってのは正直あると嬉しい。月100元(約1300円)以上でもいいや。


ファンサブ字幕って人気番組には字幕組が集中するけどマイナーな作品や不人気な作品だと字幕がイマイチだったりするからな。作品に字幕付くのが保証されるのはいいかも。ちゃんと質の高いものが続けて出てくれるというのが前提だけど、1番組だけだったら10元(約130円)/月、数番組セットだったら30元(約390円)/月くらいまでならOK。
(訳注:「字幕組」とは中国語のファンサブ字幕をつけてネットにアップしちゃうファンサブグループのことです)

月に100元(約1300円)以上払っても良いってヤツ結構いるんだな。俺はせいぜい50元(約650円)ってところだ……。ただ考えてみればアニメ系の雑誌でいいヤツなんかは60元(約780円)以上になるし、同人誌も1冊が余裕で50元(約650円)以上になるから、アニメを良い環境で視聴できるならそれくらいはOKなのかもしれん。


自分はとりあえず50元(約650円)以内なら。ただ「違法ではない」だけだと金払う気にはならん。それなりの質が欲しい。


そもそも最近の日本の新番組って特に見たいのないから不要。古い作品ネットで探すわ。


今の自分の経済状況だと月70元(約910円)くらいまでかな。字幕と画質、それから快適さが十分であるというのが前提だけど。


俺はあんま金無いんで月10元(約130円)くらいまでだわ。


私は好きな作品はDVDやBDで買ってるし、その出費がかなりでかいんだよな……ここに更にオンラインでの出費はキツイ。ただ中国にいながら快適に新番組が見れるなら月100元(約1300円)以上でも見てしまいそうだ。


月100元(約1300円)とかでも問題ないけど、結局はサービスの中身が納得できるかどうかだね。中国国内向けだと見れる番組が減りそうだし、アメリカの有料サイトを見ても放映可能な番組がそれほど多くは無いから、仮に中国国内で放映が実現したとしても見たい番組がサービスに含まれていないってことになりそうだ。

とまぁ、こんな感じで。ざっと見た感じではある程度高くてもOKなのと、あまり出せないというので二極化しているように思えました。

ただ、高めの金額を払ってもいいとする層はサービスへの要求も高いですから、現実的には難しそうな気もしてしまいますね。例えば高画質な動画を配信するとしても、中国のネット回線はADSL中心でしかも遅い所もあるので、ユーザーの回線速度がボトルネックになる可能性などが考えられます。

それから、上の発言のなかにもちょっと触れているのがありますが、中国オタク向けのファンサブ字幕付き違法アップロード作品は、マイナーな作品や番組放映前の人気が低い作品に関しては、字幕が付くのが遅かったり、質が低かったり、下手したら続きの話の字幕付き版が出なかったりするそうです。

そういったことから、サービス対象となった作品に関して、放映終了まで等の一定の期間、ある程度のクオリティの字幕が付くのが保証されるというのは中国オタク的に悪くない話なのかもしれませんね。

なんだかんだで中国オタクの多くは字幕を必要としていますから、番組放映開始前の人気~ごく初期の段階で人気が出ない場合は字幕が付かないor字幕の供給が遅れると、大多数の中国オタク層も注目しなくなるという流れになってしまうのだとか。

原作やスタッフがある程度の名声を獲得しているならともかく、完全オリジナルの作品でクリエイターも中国オタク的に有名というわけでもない場合、中国オタクのアンテナにイマイチ引っかからない可能性がありますし、こう何と言いますか、オタク的にイロイロともったいないと思えるようなことも起こってしまっているようです。

とりあえず、こんな所で。それにしても、ネット視聴に限らずアニメに関しては何らかの方法で、何かしらの収益を中国から回収できればいいんですけどね。

例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

*当記事は2011年7月11日付ブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の許可を得て転載したものです。

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