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事件が起きたのは午前11時ごろのこと。「助けてくれ」と叫ぶ声を聞いた通行人が見ると、湖の中で男性がおぼれていた。水草にからまれてしまった可能性が高いと見られる。目撃者の話では1分ほどもがいていたが、やがて水の底に沈んでいったという。
通報を受けた警察は現場に急行したが、救出するための装備がない。岸の周りをうろうろするばかり。やがておぼれた男性の妻がやってきたが、岸辺に置いてあった服を見て、「間違いなく夫のものです」と確認。大声で泣き出した。
午後2時、ようやく民間の捜索隊が到着した。事件発生から3時間が過ぎている。捜索隊は仕事前にまず妻との価格交渉からスタートした。「6000元(約7万5000円)。びた一文負けない」と言い張る捜索隊。「うちは家を立ち退かないといけないんです。子どももそろそろ学校でお金がかかる時期でして」と抵抗する妻。結局価格は3000元(約3万7500円)で決着。ようやく捜索隊は仕事を始めた。
その後、捜索隊は4時間もの間、捜索を続けたが、結局男性を見つけることはできなかった。船にのって遺体を探す捜索隊の周りでは、十数人もの人々がぱしゃぱしゃと泳いでいたという。