中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年08月01日
■番組プロデューサーの降板
そのような中、中央テレビのプロデューサーである王青雷氏が番組「24小時」の担当を下ろされるというニュースが一部メディアで報じられました。
「24小時」は、中央テレビのニュースチャンネルで中国時間午後11時~午前0時(日本時間午前0時~午前1時)の時間に放送されているニュース番組です。ごくありふれた番組で、これまではキャスターが淡々とニュースを報じるのが普通でした。
しかし7月23日に高速鉄道事故が発生してから、翌日の24日から26日ぐらいまで連日、番組「24小時」開始の冒頭にキャスターがコメントを述べ、死者への哀悼の意、高速鉄道のあり方に疑問を投げかけたのです。私自身リアルタイムで見ていましたが、今までこういうことはなかったので、「中国メディアもやるじゃん」と感じました。
■『24小時』キャスターのコメント
特に25日夜(日本時間26日未明)のキャスターのコメントはかなり切実さがにじみ出ていました。しかし中国中央テレビウェブサイトの「24小時」のコーナーにはそのコメントの動画はアップされていません。「敏感な言葉」がたくさんあったので、政治的意図があったのかもしれません。ただユーチューブには当該コメントがアップされていたのでご紹介します。
この動画の5:00~6:30のところに、男女2人のキャスターが1分半の長時間にわたってコメントをしています。このコメントは私も大いに共感するところがあるので、今回ざっと日本語訳してみました。
女性キャスター:
(事故発生から)50時間が過ぎました。しかし、皆さんの気持ちは私と同じように今でも静めることはできていないと私は信じています。私たちは、今のところ今回の特別重大鉄道事故を引き起こしてしまった正確な原因を知ることはできませんが、しかし命のはかなさに、私たちは自身の心を痛めると共に、「もし人命の安全がないのならば、このような速さは本当に必要なのか」ということを問わざるを得なくなっています。
男性キャスター:
このような「7・23」特大鉄道事故を前にし、私たちは多くのことを思い浮かべました。中国の発展の速さは、動車、高速鉄道と同じように全世界の羨望の的となっています。しかし、私たちは速さを追求することに満足するのと同時に、そして速さがもたらす沸き起こる感情に満足するのと同時に、多くのものを捨て、見落としているのかもしれません。
例えば、私たちは安心できる牛乳を飲むことはできるのでしょうか。倒壊することのないしっかりとした建物に住むことが私たちにできるのでしょうか。私たちが歩く街中の道が突然陥没しないようにすることはできるのでしょうか。安全に(目的地に)到達する列車に乗ることが私たちにできるのでしょうか。特大事故が発生したときに、(彼らに)先に車体を埋めさせないようにすることはできるのでしょうか。
これらは個別の例かもしれません。しかし、これをまとめて一言にするならば、人々の幸せに最も基本的な「安心」を持たせることができるのか、ということなのです。最後に私は、「中国よ。歩みを遅くしてほしい。歩みが速すぎる。われわれの心を置き去りにしないでほしい」と言いたいのです。
「こりゃあかんわ。事実だけれど、事実を言ってはいけない国なのよ。やられちゃってかわいそう。
中国は中華「人民」共和国 じゃなくて、 中国共産党国なのよ。
日本の自由に慣れたら、中国へは帰れない。」