中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年08月02日
■私はスパイだった
邵小珊ブログの該当記事はすでに削除されているが、北米華字ニュースサイト・博訊網が全文を転載している。
記事は、「あんまりひどいことをしないで!」という言葉から始まる。「長年、中国政府のために働いてきたのに一銭もくれない。もし外国政府が安全と生活を保障してくれるなら誰のためにでも働く」と愚痴をこぼし、彼女が中国政府のスパイとして活動していたことを示唆している。
ブログ及びマイクロブログで発表された文章は非常に長いものだが、外交官の息子と交際していた邵小珊さんをスパイとして働かせていたことを示唆。そして中国政府はずっと彼女のことを監視していたと訴える内容だ。
■覚悟の告白?それとも錯乱?
さて、文章の大半は監視に関する内容。中国政府のスパイであるタクシー運転手が「偉い人に逆らったら十中八九死ぬことになります」と言った、その運転手に嫌がらせで荒っぽい運転をされた、はたまた「電源を切ったはずの携帯電話が自動的に起動していた」などが監視の実例としてあげられている。
これだけでは証拠として弱く、中国ネット民からも「考えすぎでは」「心の病気では」といった反応が多いようだ。一方で、ゴシップ好きの中国メディアが基本的にこの発言をスルー。大手ポータルサイト・網易が掲載した記事は削除されたほか、マイクロブログ・新浪微博では、「邵小珊」が検索禁止ワードとなっている。
中国は積極的にスパイ活動を実施していることで有名なだけに、外交官の息子にハニートラップを仕掛けていたとしてもなんら不思議はないように思うが……。今回の騒動は「女優の覚悟の告白」なのだろうか、それとも「売れなくなった女優の錯乱発言」なのだろうか。