中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。


■関連会社従業員の不正
7人のうち最も重い刑罰を科されたの
が、北京京馳無限通信技術有限公司運用維持部の謝新衝・経理。懲役2年2カ月が言い渡された。同社は中国移動(チャイナモバイル)か
ら位置特定業務の権限を委託された企業で、携帯電話が接続している基地局情報をもとに位置情報を特定することができる。。本来は運送会社トラックの位置特定などを業務としている。
音声回線契約をしている一般携帯電話の位置特定は規約で禁止されていたが、謝は不正に90台以上の携帯電話の位置情報を取得し売却していた。1か月間に50回までの位置特定ができる条件で1200元(約1万4400円)という価格。仲介業者はこれにマージンをのせ、2000元(約2万4000円)で売却していた。
■ネットに広がる個人情報売買マーケット
残る16人は個人情報売買の仲介者や購入者。懲役2年半と、今回最も重い刑罰を科された被告・劉紅波は、北京劉江君威情報コンサルティングセンターという個人情報売却企業を経営していた。たまたまネット上での個人情報売買を知ったことを契機に、会社経営を始めたという。
裁判を担当した検察官によると、顧客との接触や資料の受け渡しなど売買の全過程はインターネット上で行われていたという。大手IT企業・騰訊(テンセント)が提供するインスタントメッセージサービス・QQのグループチャット機能が悪用されていた。QQグループは参加を許可された特定のメンバー内でのみ情報を共有できるサービス。参加者を制限し秘密を守りやすいのが特徴で、昨年の反日デモの計画、立案もQQグループで進められたという。
個人情報売買のQQグループは、劉紅波が運営していたもの以外にも数多く存在すると担当検察官は指摘する。その数は数十に及び、個人情報売買の巨大市場を形成している。