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「そろそろ物価は下がります」のアナウンスは空振り=消費者物価指数は先月を上回る上昇率に―中国

2011年08月10日

2011年8月9日、中国国家統計局は7月期の消費者物価指数(CPI)を発表した。前年同月比6.5%上昇。前月を0.1ポイント上回り、37か月ぶりの高水準となった。物価上昇を牽引しているのは食品価格で、14.8%上昇。CPI増加分のうち、4.38%を占めている。特に豚肉価格は前年同月56.7%上昇という高騰となった。


Meat Market / adpowers


発表前には一部アナリストから「そろそろ物価は下落へと転じるのでは」との声も上がっていたが、蓋をあければ、6月を上回る高水準となった。「そろそろ物価は下がり始める」「食品価格を中心とした物価上昇は一時的なもの」「インフレはいまだ制御可能な範囲内にある」といつもどおりの論調がメディアを飾っているが、一般市民的には聞き飽きたというのが本音ではないだろうか。

CPI発表当日、新華社は国家発展改革委員会価格課の周望軍副課長のインタビューを掲載した。物価抑制に国は4つの対策を導入するという。

・流通の整理
・償還期限を過ぎた高速道路の料金取り消し・引き下げ
・農作物取引市場の利用料及び銀行カードの非合理的料金の取り消し
・年金など社会保障費の物価スライド制度導入

仲介業者が暴利を貪っている、物流コストが高すぎるとの批判に応えた内容だ。また物価上昇が年金生活者など社会福祉を頼りに生活している人々を直撃していることをかんがみ、物価スライド方式の制度化にも言及している。しかし、上記の対策はいずれも短期間の導入は困難なものばかり。現在直面している物価高を解消する効果は薄そうだ。


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